「結婚しなくてよかった」と感じている人は女性の方が多い

あわせて、公益財団法人年金シニアプラン総合研究機構(著者:平河茉璃絵)「第5回 独身者(40代~60代前半)の老後生活設計ニーズ に関する調査:調査結果の概要」における「現在、独身生活を続けてきてどのように感じているか(60~64歳)」を見ていきましょう。

60歳代になって「結婚しなくてよかった」と回答している人の割合は全体の2割程度です。女性の方がやや多く、女性は22%、男性は21.1%となっています。

「自分のライフスタイルを維持できてよかった」と回答している人についても女性の方が多く、女性が23.1%であるのに対し、男性は16.9%です。

一方で、「子どもがほしい(ほしかった)」と回答している人は男性がわずかに多く、男性が14.9%、女性は14.6%という結果でした。

その他にもこの後詳しく述べるように、「1人では食事や健康の管理が難しい」と考える人の割合は男性は女性の約2倍(男性12%、女性6%)という結果となっています。

女性のゴールは「結婚」「玉の輿」と言われていた時代や、女子教育の目的が良妻賢母の育成であった時代もありました。また、幼い女の子が「将来はお嫁さんになりたい」といった発言をすることも珍しくありません。

女性の方が結婚に対する憧れが強いといった先入観がないとはいえないものの、実際は未婚女性よりも未婚男性の方が1人で生きることの難しさを感じている人が多いといえるのかもしれません。

満足度には「食事」事情も影響か

株式会社アスマーク「コンビニエンスストアの利用意識に関するアンケート調査」によると、コンビニの利用率は男性の方が全年代で高く、特に35〜49歳の男性の利用率が高くなっています。この層の約4割が週に3回以上にわたってコンビニで朝食や昼食を購入しています。

【図表3】

コンビニで売られている弁当や総菜は味がよく、選び方によっては必要な栄養素を摂取できますが、一方で手料理を望む人もいるかもしれません。

多くの人にとって食事は一日の中でも楽しみな時間であり、仕事をする上での活力になるものです。食事において手軽さばかりを重視していると、生活に満足感を抱きにくくなったり、健康面において心もとなく思ったりする場合もあるでしょう。