私立中学校に通わせる親の世帯年収
公立中学校に通うよりも、私立中学校に通う方が、はるかに学費がかかります。では、実際に子どもが私立中学校に通っている家庭では、世帯年収はどのくらいあるのでしょうか。
文部科学省「子供の学習費調査」に掲載されている年間収入の世帯割合を公立中学校と私立中学校に分けてチェックしていきます。
<公立中学校世帯の年間収入の割合>
- 400万円未満 :10.2%
- 400~599万円 :21.2%
- 600~799万円 :26.6%
- 800~999万円 :20.5%
- 1000~1199万円 :11.3%
- 1200万円以上 :10.3%
<私立中学校世帯の年間収入の割合>
- 400万円未満 :3.8%
- 400~599万円 :6.2%
- 600~799万円 :15.4%
- 800~999万円 :16.8%
- 1000~1199万円 :17.7%
- 1200万円以上 :40.1%
公立中学校に通う世帯の年収は、年収600~799万円の世帯が最も多くを占めており、年収1000万円以上の世帯は、全体の約22%です。
一方、私立中学校に通う世帯の年収は、年収1200万円以上の世帯が最も多くを占めており、年収1000万円以上の世帯は、全体の約58%と半分を超えています。
やはり、私立中学校に子どもを通わせている世帯は、公立中学と比べて、世帯年収が高い家庭が多いということが分かります。
私立中学校に通う世帯が必要なその他の教育費
先ほどご紹介した通り、私立中学校の学費は、公立中学校に比べて大幅に高く約2.7倍ですが、必要なお金はそれだけではありません。
例えば、私立中学校への中学受験をするために、塾に通う必要があります。中学受験では、小学4年生から6年生まで大手塾に通うのが一般的です。夏期講習や春期講習、テストなどを全て受講すると、200〜300万円くらいが必要になるケースもあります。
さらに、私立の中学校に進学した場合、そのまま私立の高校に進学する子どもたちも多いでしょう。私立高校の学費は、公立高校に比べて約2.1倍です。私立高校に通う子どもは、塾に通って、大学受験を目指す子も多く、さらに塾の費用や、大学の費用も必要となります。
このように、私立中学校を目指して受験勉強を始めると、その後にかかる教育費もどんどん膨れ上がっていく可能性が高くなります。結果として、先ほどご紹介した通り、年収1000万円以上の世帯が私立中学校に通う子の半数以上を占めるという調査結果になっています。