4. 老後のために効率的にお金を増やすには?
70歳代のお金事情をみてきましたが、実際には個人差が大きいでしょう。
また、70歳代以降は家族形態が変わったり、医療や介護費用など新たなお金がかかり家計が変わるなどの変化が起こる場合もあります。
リタイアすると頼れるのは年金の他に貯蓄ですから、70歳代以降の生活を見据えて老後資金計画を立てることが大切です。
また、貯金だけではうまく増やすことが難しくなっていますから、年金だけでの生活も厳しい中、効率的に老後資産を形成する方法の一つとして挙げられるのが「資産運用」でしょう。
「資産運用」と聞くと難しく聞こえるかもしれませんが、上手く付き合っていく方法もあります。
たとえばiDeCoやNISAといった国の税制優遇制度を利用すれば、通常は利益に対して約2割かかる税金も非課税になるので、初心者の方もはじめやすいでしょう。
貯蓄の一部で資産運用を取り入れることで、リスクはあるものの、利益を見込める場合もあります。
自分にあった運用方法をみつけ、老後に向けた準備を始めるのもよいでしょう。
4.1 【参考】貯蓄とは
ゆうちょ銀行,郵便貯金簡易生命保険管理・郵便局ネットワーク支援機構,銀行及びその他の金融機関(普通銀行等)への預貯金,生命保険及び積立型損害保険の掛金(加入してからの掛金の払込総額)並びに株式,債券,投資信託,金銭信託等の有価証券(株式及び投資信託については調査時点の時価,債券及び貸付信託・金銭信託については額面)といった金融機関への貯蓄と,社内預金,勤め先の共済組合などの金融機関外への貯蓄の合計をいう。
なお,貯蓄は世帯全体の貯蓄であり,また,個人営業世帯などの貯蓄には家計用のほか事業用も含める
引用:総務省「家計調査報告」[貯蓄・負債編]「用語の解説」
参考資料
- 金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査] 令和4年調査結果」
- 厚生労働省「令和3年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」
- 総務省統計局「家計調査報告(家計収支編)-2022年(令和4年)-(二人以上の世帯)」
西村 翼