学童保育のおかげで「小1の壁」を乗り越えられる家庭も
一方で、学童保育があるから夏休みを乗り越えられたという家庭も多いです。
夏休みには家族旅行などを楽しむ家庭が多い一方、共働きやシングル世帯ではなかなかレジャーに参加させてあげられません。
周りの子どもが楽しい思い出を作っている中、寂しい思いをさせてしまうことに罪悪感を感じる方もいます。
その分、学童保育ではさまざまな遊びを企画してくれるため、仕事で子どもとの時間を作ってあげられない家庭にとってはとてもありがたい存在だと言えるでしょう。
女性のキャリアと子育てを考える
小1の壁というと、「母親の仕事と育児の両立」という事例がよく語られます。「壁にぶつかったからキャリアを見つめ直す」のは母親に多いのです。
その理由として、出産時に仕事を離れた経験があることも一因にあるのかもしれません。
女性は出産時に産休をとらなければなりませんし、その延長線上の「育休」取得率も、女性の方が圧倒的に多いです。
この流れから、仕事と育児の両立が困難と感じる場面においては、自然と女性がキャリアを調整する選択になることも。
しかし、本来は家庭が一丸となって解決したい問題であるはずです。
また、家庭の努力だけでは難しいという側面もあります。
地域によって抱える課題はさまざまですが、「異次元の少子化対策」が本当に進められるのであれば、一つひとつの小さな事例をハード面から支える施策も必要になるのではないでしょうか。
参考資料
太田 彩子