小1の壁「夏休み」に感じることも

19時まで開所している学童保育を利用できれば、小1の壁をあまり意識することなく、仕事と両立できる家庭もあるかもしれません。

しかし、夏休みになるとさまざまな要因で壁を感じることもあるのです。事例を2つ見てみましょう。

小1の壁の事例①お弁当

Aさん夫婦が利用する学童保育所は、月額料金が1万4000円で、18時~19時の月額利用料金が3000円、合計1万7000円です。

さらに夏休みは5000円の追加料金がかかるため、月額2万2000円となります。

金銭的な負担感を抱えながらも、学童保育を利用できることには感謝していました。

しかし夏休みになると、その負担がさらに増すことになります。それがお弁当の存在です。

保育園時代にもお盆期間中はお弁当を持参していましたが、7月~8月に毎日作るお弁当は、共働き夫婦にとって負担となります。

業者弁当を頼むこともできますが、料金は1万5000円。月額利用料を考えると利用に踏み切れず、断念したそうです。

毎日の送迎も追加されるため、夏休みに入って「仕事との両立の難しさ」を改めて感じたとのことでした。

小1の壁の事例②宿題

夏休みには、小学校から大量の宿題が出されます。通常は学堂保育でも学習の時間が作られるため、ある程度は進めてもらえるはずです。

ただし、最近の小学校ではタブレットによる宿題が増えてきました。

シングルマザーのBさんの小学校でもほとんどがタブレットによる宿題ですが、通っている学童保育所ではタブレットの使用が禁止されているのです。

というのも、Bさんの自治体ではタブレットは貸与という形式で、破損の補償対象が学校と自宅に限定されています。

そのため、もし学童内で故障などのトラブルが発生しても、保険がおりません。全額が保護者負担となるため、万が一を考えてタブレットの使用が禁止というルールになったのです。

結果的に夏休みの宿題を学童ですることができない一方、毎日の学習時間は残るため、新たに紙のドリルを購入する必要がありました。

もちろん、タブレットの宿題は家でこなす必要があるため、Bさんは仕事を終えたあと、子どもの宿題につきあう負担が増えたのです。

「親として子どもの面倒を見るのは当然」という意見もありますが、毎日の仕事を終えたあと、通常以外のタスクが増えるのは負担に感じてしまうものです。

他にも、そもそも学童がWi-Fi環境下にないため、タブレット学習ができないというところもありました。