いまの時代、さまざまな面で「自由」を感じることは多いのではないでしょうか。
生き方、働き方、家族や夫婦のカタチもひとつに縛られない世の中です。
ただ自由な今だからこそ、年齢の経過と共に、向き合わなければならない問題があります。
健康面や経済面は若いときに比べると自由が効かなくなり、不安を感じることも多いでしょう。おひとりさまの老後を考えるとき、まず備えたいのは十分な資金が準備出来ているかどうか。
ここで大切なのは一人ひとり「充分な資金」は異なるということを理解しましょう。今回はリタイア後、年金生活がベースとなる70歳代のお財布事情について触れていきます。
1. 70歳代《おひとりさま》世帯の貯蓄額。平均と中央値はいくらか
70歳代《おひとりさま》世帯の貯蓄額(平均・中央値)
- 平均:1433万円
- 中央値:485万円
70歳代・単身世帯の貯蓄額平均は1433万円。中央値に着目すると485万円、約3分の1の値です。平均値はどうしても富裕層などの大きな値に引っ張られてしまうので、より実態に近い中央値を参考にしてみてください。
貯蓄ゼロのおひとりさまは、約28%もいます。あくまでも”いま”の70歳代の貯蓄水準ですが、自分に置き換えてみた時、不安に感じる人は少なくないでしょう。
現役世代の方は、老後に受け取れる年金に対してあまりポジティブな印象はお持ちでないかもしれません。
事実、いまのシニア世代の年金事情はあまり明るいとはいえないようです。
厚生労働省の年金に関する資料で、年金の平均受給額について見ていきましょう。