株式市場の振り返り-日経平均株価は17連騰ならず、売買代金は今年2番目の水準に

2017年10月25日(水)の主要指標(カッコ内は前日終値比)

  • 日経平均株価 21,707円(▲97円、▲0.5%) 17日ぶり反落
  • TOPIX 1,751.4(▲5.4、▲0.3%) 13日ぶり反落
  • 東証マザーズ総合指数 1,093.9(▲3.9、▲0.4%) 続落

東証1部上場銘柄の概況

  • 値上がり銘柄数:582、値下がり銘柄数:1,366、変わらず:84
  • 値上がり業種数:8、値下がり業種数:25
  • 年初来高値更新銘柄数:267、年初来安値更新銘柄数:3

東証1部の出来高は19億6,843万株、売買代金は3兆3,155億円(概算)となり、いずれも前日より大幅増加となりました。NY市場の大幅上昇などを受けて、様子見スタンスだった投資家の買い意欲が高まったと見られます。売買代金は10月13日以来の3兆円超となり、5月8日の3兆4,434億円に迫る今年2番目の活況となりました。

そのような中、日経平均株価は17連騰に向けて寄り付きから高く推移し、前場の序盤には一時+116円高(年初来高値を更新)となる場面が見られました。これは22,000円まであと79円という水準です。

その後は上値が重くなりながらもプラス圏を維持していましたが、後場の半ば過ぎ(14時前後)から急落し始め、一時▲156円安まで売られました。その後は徐々に切り返しましたが、17連騰は未達に終わっています。1日の値幅(高値と安値の差)は約273円と、こちらも久々に荒い値動きだったと言えましょう。

なお、TOPIXも同じような値動きとなりました。取引時間中に年初来高値を更新したものの、最後は13日ぶりの反落で引けています。

ご参考までに、日経平均株価の歴代連騰記録は以下のようになりました。次に連騰記録が話題になるのは、一体いつになるのでしょうか。

  • 第1位:16日(2017年10月2日~10月24日)
  • 第2位:14日(1960年12月21日~1961年1月11日)
  • 第3位:13日(1988年2月10日~2月27日)
  • 第4位:12日(2015年5月15日~6月1日、他2回)

東証マザーズ総合指数は小幅続落、売買代金は10日ぶりの1,000億円超に

東証マザーズの出来高は6,584万株、売買代金は1,147億円となり、いずれも前日より増加しました。前日に見られた個人投資家の資金流入の兆しが持続し、売買代金は10日ぶりに1,000億円を上回っています。

また、総合指数も取引時間中に1,100ポイントを回復する場面も見られましたが、大型株市場の急落の影響を受け、終値は小幅続落となりました。今後は、個人投資家の資金流入が持続するかが焦点となりそうです。

ファナックやソフトバンクGが高値更新後に急落、MUFGなど銀行株は買われる

個別銘柄では、ファナック(6954)、ソフトバンクグループ(9984)、東京エレクトロン(8035)など多くの主力大型株が前場に年初来高値を更新した後、後場に急落して安く引けています。

また、電通(4324)が大幅安となり、資生堂(4911)も大きく値を下げて引けています。その他では、前日に決算発表を行った日本電産(6594)が小幅下落となり、シマノ(7309)も下落となりました。

一方、ダイキン工業(6367)が大幅高を維持したまま引け、今週末に決算発表を予定しているコマツ(6301)が急騰しました。また、三菱UFJフィナンシャル・グループ(8306)など銀行株が堅調に推移し、りそなホールディングス(8308)は久々の大幅高となっています。

新興市場では、株価暴騰が続いていたウォンテッドリー(3991)が一転して暴落、一時ストップ安となり終値もほぼストップ安に近い水準でした。また、窪田製薬ホールディングス(4596)も連日の年初来安値更新となりました。一方、ドリコム(3793)やミクシィ(2121)が堅調に推移しています。

青山 諭志