厚生年金「月額平均約14万円」でもピンキリ！4つの注意点も要確認！ 現役時代の今知っておくべき年金事情

待ちに待った給料日。しかし、額面と手取り額の差に驚く方は多いのではないでしょうか。

会社員や公務員であれば、毎月、厚生年金保険料が引かれています。この保険料が、将来もらえる年金額に反映します。

では実際に、自分がどのくらいの年金をもらえるか。把握している人は少ないでしょう。

厚生労働省が発表した「令和3年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」によると、厚生年金の平均額は14万3965円です。

しかし、その平均額には注意点がいくつかあります。今回は、厚生年金の受給事情についてお伝えします。

1. 【公的年金】日本の年金制度の仕組み

まず最初に、日本の公的年金制度を確認しておきましょう。

日本の年金制度は、「国民年金」と「厚生年金」の2階建てとなっています。

国民年金は、原則日本に住む20歳~60歳未満の全ての人が加入します。自営業やフリーランスなどは国民年金のみの加入となり、毎月保険料を自分で納めます。

厚生年金は会社員や公務員などが加入しています。毎月の保険料を勤務先となる事業所と折半で負担し、保険料は毎月の給料から天引きされる仕組みです。

専業主婦（主夫）などの第2号被保険者に扶養されている配偶者（第3号被保険者）は、個人としては国民年金保険料を負担する必要はありません。

老後に受け取れる公的年金は、国民年金のみに加入していた人は「老齢基礎年金」、厚生年金に加入していた人は、老齢基礎年金に上乗せして「老齢厚生年金」を受け取ることができます。

2. 【厚生年金】2023年度の年金額は引き上げ

2023年1月20日、厚生労働省は2023年（令和5年）度の年金額引き上げを公表しました。新規裁定者（67歳以下）の年金額の例は以下の通りです。