3.2 「インデックス投資信託」ポイント②コストを確認しておく

投資信託を選ぶ際に確認しておきたいのが「手数料」です。

かかる手数料としてはおもに3種類、「販売手数料」(=購入時にかかる手数料)、「信託報酬」(=運用期間中に毎年一定の率でかかる手数料)、「信託財産留保額」(=解約時に差し引かれる手数料)です。
※「信託財産留保額」についてはかからない投資信託もあります

特に注目すべきは、運用の費用として差し引かれる「信託報酬」です。こちらは運用を続ける限り継続的に発生する費用なので、長期での投資にあたっては、大きな影響を持ちます。

単純な計算で考えれば、10年投資をする場合、販売手数料の1%の差と信託報酬の0.1%(0.1%×10年=1%)の差は同じ重みをもつといえます。

信託報酬率より運用利回りが低ければ、資産が増えないということになります。

そのため、類似するインデックス投資信託であればその他の内容も含めて比較しつつ、できるだけ信託報酬が低いものを選びましょう。

3.3 「インデックス投資信託」ポイント③投資信託自体の規模感

繰り返しになりますが、インデックス投資信託は、ベンチマーク(指数)に連動した運用成果を目指すものです。

したがって、規模が小さく、ベンチマークの構成比率の通りに投資できないとなると、投資対象としては不適格かもしれません。

また、こういった投資信託は運営に関する費用を十分に賄うことが難しいため、運用の中止(繰り上げ償還)などが起こる可能性も高く、将来的に継続投資が困難となる場合もあります。慎重な判断が必要と言えるでしょう。

3.4 「インデックス投資信託」ポイント④運用実績のないor短い投資信託

どのインデックス投資信託が良いのか、前もって「運用方針」の差で判断することは困難です。

どこで評価されるのかというと、「運用方針」に対してどれだけ忠実に運用できたか=ベンチマークと実際の運用成績の乖離を見ることになります。

過去の運用実績がないor非常に短い投資信託については、そもそも評価することができないのです。

これから運用をスタートされる初心者の方は、もし他の要因が同程度であるならば、できるだけそれまでの運用実績が安定している投資信託の中で選択することが望ましいと言えるでしょう。

4. 大切なのは自分に合っているかどうかです

今回は、インデックス投資信託を選ぶ際のポイントを4つご紹介しました。

情報が溢れている現代はそれぞれの内容精査が難しいのも現状です。決して鵜呑みにすることなく、まずは一旦冷静に自分の中で整理してみましょう。

当たり前ではありますが、誰かにとっての正しい情報が自分にとっても正しいかというとそうではありません。自分に置き換えたときにどうなのか、この視点を大切にしていきたいですね。

参考資料

笹村 夏来