2024年から「新NISA」制度が始まります。老後に2000万円必要といわれる中で、新NISAで老後資金を準備したいと思っている人は多いと思います。

そこで、新NISAを使って40~50歳代から老後資金を2000万円準備することは可能なのか、無理のない金額として月6万円でシミュレーションしてみたいと思います。

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新NISAとは。ポイント5つ

まずは、新NISAとはどんな制度なのか、概要を簡単に説明しておきます。

これまでのNISAとの違いは次の5つです。

新NISAのポイント5つ

  1. 非課税保有期間の無期限化
  2. 口座開設期間の恒久化
  3. つみたて投資枠と成長投資枠の併用が可能
  4. 年間投資枠の拡大(年間最大360万円まで投資が可能)
  5. 非課税保有限度額1800万円(成長投資枠は1200万円)※枠の再利用が可能

【図表1】

出所:金融庁「新しいNISA」をもとに筆者作成

制度が恒久化されたこと、つみたて投資枠と成長投資枠(現行の一般NISAにあたるもの)が併用できること、年間投資枠が最大360万円まで拡大されたことが大きなポイントです。

今回新たに「非課税保有限度額」1800万円(成長投資枠は1200万円)が設定されました。これは、生涯を通して、非課税で投資ができる累計額の上限です。

現行NISAの非課税保有限度額と違うのは、売却して非課税枠に空きができれば、再利用できる点です。この時の金額は簿価残高(買付け残高)で管理されます。

たとえば100万円で購入したものを120万円になって売却した場合、売却によって再利用できる枠は購入価格の100万円になります。

現行NISAのデメリット(つみたてNISAと一般NISAが併用できない、年間投資枠の未使用分を繰り越すことができない、売却して投資枠に空きができても再利用できない、非課税期間に終わりがあるなど)が新NISAではすべて解消されているので、シンプルかつ使い勝手がよくなったといえます。