株式を買う際、配当や優待だけでなく、気になるのが「株価の変動」でしょう。
配当や優待を受けとっていても、株価の変動は社会情勢や企業業績などによって時に大きく動き、リターンに影響を与えるもの。
株式投資において、「株価の値上がり・値下がり」は見逃せない要因です。
今回は商船三井(9104)について、配当金や株主優待、株価もあわせた「1年前に100株を買った人の本当のリターン」を確認します。
※記事中で記載の株価は全て終値となっています。
※株式分割の影響は全て遡及修正して株価を調整しています。
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1. 商船三井(9104)の配当金のリターンはいくらか
商船三井の株式を1年前に買い、持ち続けたとすると、「2023年3月期の中間配当と2023年3月期期末配当」の計2回を受け取ることができます。
なお、配当基準日を迎えた時点でリターンが確定したとします。
今回の検証では、以下のような想定となります。
- 株式の取得日:2022年7月27日
- 株式の取得価格:3550円(取得日の終値)
- 2023年3月期・中間配当:300円
- 2023年3月期・期末配当:260円
- 100株ベースの配当金のリターン:+5万6000円
それでは次に、株主優待のリターンを計算していきます。
2. 商船三井の株主優待のリターンはいくらか
商船三井は決算期(2023年3月期)現在、100株以上保有する方に向けて「にっぽん丸」クルーズ優待を3月9月の年2回2枚ずつ、フェリーサービス「さんふらわあ」優待を9月の年1回1枚提供しています。
「にっぽん丸」クルーズは、プランによって価格が異なります。ここでは、7月開催横浜港出発の「にっぽん丸花火とファミリークルーズ」を選んだ場合について試算します。スタンダードステートを選択した場合、2名1室利用時大人一人10万8000円です。1クルーズ1人2枚まで優待を使え、20%割引できます。そのため、2万1600円分お得になります。
優待券は年2回配布されるため、もう1度同じようなプランで優待を利用したと仮定します。すると、1年で4万3200円分の割引が使えることになります。
フェリーサービス「さんふらわあ」は、大人運賃1名1乗船(片道)について、5000円割引となります。
そのため、優待のリターンは4万8200円です。
加えて、商船三井は2024年3月末日時点で2年以上300株以上保有している株主に向けて、新しい株主優待を実施することを公表しました。