3.【老齢年金世代】65歳から先の世帯「みんなの生活費」平均は？

老後の年金額は個人差が大きいこともあり、老後の生活費もライフスタイルなどにより、個人差はあります。

先程の年金データを見ていただき、皆さんは年金だけで老後生活は大丈夫でしょうか？

ご不安に感じた方も多いはず。

次は「家計調査報告 家計収支編 2022 年(令和4年)平均結果の概要」から、「65歳以上の夫婦のみの無職世帯」の家計収支に関するデータを確認しましょう。

3.1 65歳から先の「老齢年金世帯」家計の収支

出所：総務省「家計調査報告 家計収支編 2022年(令和4年)平均結果の概要」

◯実収入：24万6237円（うち社会保障給付：22万418円）
◯支出合計：26万8508円

  • 消費支出：23万6696円
  • 非消費支出：3万1812円

◯不足分：2万2271円
この夫婦世帯のケースを見ると、ひと月の生活費（消費支出）は26万8508円、税金や社会保険料など（非消費支出）が3万1812円となっています。

ただし、このデータは持ち家世帯を前提としているため、住居費は1万円台と低く設定されています。賃貸住宅に住み続ける世帯の場合は、さらに支出が大きくなるでしょう。

また、このデータには老後に必要となる可能性のある介護費用も含まれていません。

介護保険を利用して介護サービスを利用しても一定額の自己負担はあります。介護状態などによって、必要なケアやサービスなども異なるため、介護費用については余裕をもって備えておきたいところです。

5. まとめにかえて

今回は65歳以降のシニア世帯の貯蓄・年金額・生活費について見てきました。

実際に見ていくと公的年金だけで過ごせる世帯は多くないでしょう。

現役時代にしっかり老後生活の準備をしていくことが必要なことがわかります。

「人生100年時代」に生きる私たちは、長生きに備えるお金の準備が重要です。

資産運用などで現役時代からしっかり準備をし、老後に年金だけに頼らないようにしておきましょう。

参考資料

川村 哲之