SBI証券はグループで1000万口座の開設実績を誇る人気ネット証券です。
取引手数料の安さや取扱商品数の豊富さから万人におすすめできる証券会社となっています。
しかし、時折ネットでは「SBI証券はやめたほうがいい」という声も聞かれます。
今回はSBI証券が「やめたほうがいい」と言われる理由を解説したあと、SBI証券の豊富なメリット、そしてSBI証券をおすすめできる理由についても丁寧に触れていきます。
SBI証券での口座開設を迷っている人はぜひ参考にしてください。
この記事を読んでわかること
- SBI証券が「やめたほうがいい」と言われる理由
- SBI証券の概要
- SBI証券のメリット
SBI証券はなぜ「やめたほうがいい」と言われるのか?
SBI証券はそのスペックの高さから多くの方に活用されている証券会社です。
しかし、ネットでは時折「SBIはやめたほうがいい」というネガティブな声が見られます。
この理由を解明すべく、まずはSBI証券に関する口コミを確認してみましょう。
- SBI証券のS株はやめたほうがいいよ。単元株にしなさい。
- SBI証券のIPO抽選は金持ちほど有利なんだよね・・・
SBI証券に対して「やめたほうがいい」と書いている口コミには上記のようなものがありました。
それぞれ解説していきます。
口コミ1. SBI証券のS株はやめたほうがいいよ。単元株にしなさい。
国内株式は原則100株単位(単元株)で取引する必要があります。
つまり、国内株取引では初期投資額として最低「株価×100円」の資金が必要ということです。
SBI証券では少額からでも国内株取引ができるようS株というサービスを提供しています。
S株は1株から国内株を購入できる単元未満株サービスなので、まだ余剰資金が十分でない方や、少額から投資を始めたい方にとってはメリットが大きいでしょう。
一方、口コミにもある通り、S株は単元株で購入する場合と比較して、以下のようなデメリットがあります。
- 売却時に最低0.55%の手数料がかかる
- 注文方法は「成行」のみ
- 市場への発注は注文時間に応じて1日3回しか行われない
上記のようなデメリットが気になるのであれば単元株で購入すると良いでしょう。
口コミ2. SBI証券のIPO抽選は金持ちほど有利なんだよね・・・
IPOとは未上場会社の株を株式市場で取引できるようにすることで、以下のような流れで実施されます。
- IPOにあたり(企業より委託された複数の)証券会社は株式の公募価格を決定
- 一般投資家は抽選で公募価格により株式を購入
- 一般投資家は、公募価格により取得した株が上場される(株式市場で取引できるようになる)と同時に売却
上記のプロセスを経て、上場時に株式についた値段(初値)が公募価格よりも高ければ利益を得られる仕組みです。一般的にはリターンが高い傾向にあります。
このIPO投資に参加するためには抽選に参加して当選しなければいけません。
SBI証券では以下のようなシステムで抽選を実施しています。
- 配分予定数量の60%は厳選公平な抽選を行う
- 1の後、配分予定数量の30%をIPOチャレンジの申し込みポイント数が多い人から当選者を決定する(IPOチャレンジポイントとはIPOに申し込みをしたものの、当選しなかった際にもらえるポイントのことです)
- 残り10%は知識・経験・資力といった観点から当選者を決定する
たしかに3だけ見れば、口コミの内容は正しいと言えるでしょう。
しかし、最初の60%は厳選な抽選で当選者を決めており、次の30%は外れた人にもチャンスを与えるという点では極めて機会の平等性を意識した内容とも言えます。
IPOで完全平等な抽選を望む人にはマネックス証券
IPOで常に完全平等な抽選システムを望む方にはマネックス証券がおすすめです。
マネックス証券はSBI証券や楽天証券と並ぶ主要ネット証券の一角であり、IPOの抽選にあたっては完全平等性をうたっています。
マネックス証券の新規公開株(IPO)/公募・売出株式(PO)の抽選においては、コンピューターで無作為に抽選を行っています。この過程はシステム化されており、人間の恣意が途中で関与することはありません。
出所:マネックス証券「抽選方法」
ちなみに、マネックス証券は日本株銘柄分析ツール「マネックス銘柄スカウター」が高い評価を受けています。
ツール利用のためのサブ口座としてもおすすめですね。
SBI証券がむしろ万人におすすめの4つの理由
ここまでSBI証券に関するネガティブな口コミを紹介してきました。
しかし、むしろSBI証券はその人気の高さが示している通り、あらゆる取引にすぐれたオールラウンダーな証券口座です。
ここではSBI証券を利用したい4つの理由として、以下のメリットを解説していきます。
- 国内株取引は1日100万円まで無料
- IPO関与率97.5%の圧倒的実績
- 豊富な投資信託ラインナップ
- 充実したポイントサービス
1. 国内株取引は1日100万円まで無料
SBI証券は国内株取引手数料が安く、1日100万円までであれば0円で取引できます(アクティブプランの場合)。これは主要ネット証券のなかでも最安となる金額です。
実際に主要ネット証券各社の取引手数料を比較してみましょう。
<国内現物の定額サービスの取引手数料>
取引金額(1日あたり) | ~50万円 | ~100万円 | ~200万円 | ~300万円 |
楽天証券 | 0円 | 0円 | 2200円 | 3300円 |
SBI証券 | 0円 | 0円 | 1238円 | 1691円 |
マネックス証券 | 550円 | 550円 | 2750円 | 2750円 |
松井証券 | 0円 | 1100円 | 2200円 | 3300円 |
auカブコム証券 | 0円 | 0円 | 2200円 | 3300円 |
さらに、SBI証券は2023年9月を目標に国内株取引の無料化を目指しています。
今後日本株を中心に運用する予定であれば、SBI証券は必ず検討しておきたいところです。
25歳以下なら松井証券も検討しましょう
松井証券は25歳以下の国内株取引手数料を無料化しています。若い方であれば松井証券の利用も検討してみましょう。
2. IPO関与率97.5%の圧倒的実績
SBI証券はIPO投資に積極的な方にもおすすめの証券会社です。
SBI証券はIPO銘柄の取扱数が多く、2022年3月通期で見ると、117社のIPOに関与しています。
これは全体の97.5%という圧倒的な数値です。
<証券会社各社のIPO関与率>
社名 | 引受社数 | 関与率 |
SBI証券 | 117 | 97.5% |
日興証券 | 76 | 63.3% |
みずほ証券 | 75 | 62.5% |
楽天証券 | 70 | 58.3% |
野村證券 | 62 | 51.7% |
マネックス証券 | 51 | 42.5% |
松井証券 | 50 | 41.7% |
岡三証券 | 47 | 39.2% |
※2022年3月通期
関与率が高いということは、それだけIPO投資に参加するチャンスが多いということでもあります。
IPO投資に積極的に携わりたいのであれば、SBI証券は検討すべき証券会社と言えるでしょう。
3. 豊富な投資信託ラインナップ
投資信託はプロに資金の運用をおまかせできる投資商品です。
その商品数は約6000種類にのぼり、それぞれ投資方針や主要な投資資産・地域などが異なります。
SBI証券では毎月100円からの積立投資に対応しているほか、投資信託の商品ラインナップは主要ネット証券最多となる2639本です。
証券会社 | 投資信託の取扱本数 |
松井証券 | 1694本 |
SBI証券 | 2639本 |
楽天証券 | 2629本 |
マネックス証券 | 1354本 |
auカブコム証券 | 1645本 |
※2023年6月7日時点
また、つみたてNISA対応の商品ラインナップでも他の証券会社を圧倒しています。
証券会社 | つみたてNISAの取扱本数 |
楽天証券 | 192本 |
SBI証券 | 197本 |
マネックス証券 | 169本 |
SMBC日興証券 | 158本 |
野村證券 | 7本 |
※2023年6月21日時点
つみたてNISAとは、対象の投資信託から得られる利益が一定期間非課税となる制度です。
年間の投資可能額は40万円で、(投資した年から数えて)最大20年間の非課税期間が設けられています。
投資信託の運用を検討しているのであれば、SBI証券は検討必須です。
4. 充実したポイントサービス
ポイントサービスが充実していることもSBI証券のメリットです。
SBI証券では投資信託の保有額に対して最大0.25%のポイント還元を実施しており、貯めるポイントもdポイントやTポイント、Pontaポイントなどから選ぶことができます。
また、たまったVポイントやTポイントを投資信託の買付に利用できるポイント投資サービスも魅力的です(1ポイント1円)。
さらに、投資信託の積立投資を三井住友カードによる決済にすれば、購入額の最大5.0%がVポイントとして還元されます。
例えば、毎月3万円の投資信託積立を「三井住友カード プラチナプリファード」にするだけで、年間1万8000円相当のポイントが還元されます。
たまったVポイントはキャッシュバックや景品との交換、投資信託の買付などに利用可能です。
それでもSBI証券はやめたほうがいいなと思ったら
ここまでSBI証券のメリットを紹介してきましたが、それでも「SBI証券はやめたほうがいいな」と思ったら楽天証券がおすすめです。
楽天証券はSBI証券と並ぶスペックを誇る人気ネット証券です。
楽天証券とSBI証券を比較した記事もあるので、ぜひ参考にしてください。
【関連記事】楽天証券とSBI証券はどちらを使うべき?重要ポイントを徹底比較
楽天証券のスペック&おすすめポイント
<基本情報>
項目 | 内容 |
特徴&おすすめポイント | ・口座開設数が業界トップクラス ・手数料が安く取扱商品が豊富 |
IPO実績 | 65銘柄(2022年実績) |
外国株 | 6カ国(米国・中国・シンガポール・タイ・マレーシア・インドネシア) |
口座開設日数 | 最短翌営業日 |
投資信託の本数 | 2630本 |
つみたてNISA対応本数 | 192本 |
※データは7月10日時点の情報に基づきます。
楽天証券は900万口座の開設実績を誇る日本屈指の証券会社です。
楽天カードを使って投信積立を行うと、ポイント還元率最大1%で楽天ポイントが貯まるほか、投資信託の購入にも楽天ポイントを利用できます。
そのため普段から楽天ポイントを貯めている方におすすめのネット証券会社です。
また、楽天証券と楽天銀行を連携するマネーブリッジを利用すれば、楽天銀行の普通預金金利が最大0.1%になるのも魅力的。株の購入時には、証券口座の不足分が楽天銀行の普通預金残高から自動入金される自動入出金(スイープ)サービスも便利です。
おすすめポイント
- 1日100万円までの取引なら手数料無料(国内株)
- 楽天カードで投資信託を購入すると楽天ポイントがたまる
- 投資信託の購入に楽天ポイントが使える
- 充実のつみたてNISAラインナップ
- 楽天銀行との連携で普通預金金利が0.1%にアップ
参考資料
まとめ
- SBI証券はS株(単元未満株サービス)への不満から「やめたほうがいい」と言われることがある
- また、IPO投資の抽選システムが一部平等性ではないことから「やめたほうがいい」と言われることがある
- ただし、SBI証券は国内株取引手数料の安さやIPO銘柄の取扱数、投資信託のラインナップの充実度などからむしろおすすめの証券会社である
MeChoice編集部