日本株の上昇続く、日経平均株価はついに歴代最長の15連騰
日本の株価上昇が続いています。8月下旬~9月上旬にかけて起きた北朝鮮による軍事挑発行動により、日経平均株価は一時19,239円(9月8日ザラバ)まで下落しました。しかし、そこをボトムとして反発が始まり、そこに解散総選挙の“選挙相場”が後押しとなります。
結局、日経平均株価は10月2日から怒涛の連騰が続き、衆議院選挙が終わった23日も上昇してついに歴代トップの15連騰となりました。ちなみに、日経平均株価の続伸記録は以下のようになっています。
- 第1位:15日(2017年10月2日~10月23日)
- 第2位:14日(1960年12月21日~1961年1月11日)
- 第3位:13日(1988年2月10日~2月27日)
- 第4位:12日(2015年5月15日~6月1日、他2回)
上昇相場における個人投資家の3つの思惑
こうした株式市場を見て、個人投資家の方々には様々な思惑があるでしょう。
大きく分けると、1)株価はまだ上昇が続くので保有している株は持続したい、2)そろそろ株価は天井に近づいているので利益確定売りのタイミングを計りたい、3)すっかり上昇相場に乗り遅れたが今からでも間に合うだろうか、の3パターンではないでしょうか。もちろん、“こんな異常な上昇相場には関わらないのが得策”という人も少なくないかもしれません。
それにしても、この上昇相場、一体どこに行き着くのでしょうか?
行き着く先が見えない上昇相場で噛みしめる5つの厳選相場格言
さて、こうした時に役に立つかもしれないのが「相場格言」です。相場格言はあくまでも格言であり、常に正しいとは限りません。
しかし、昔から株式相場に伝え残る格言には、先人たちの経験と知恵が濃縮されています。57年ぶりの連騰記録更新、21年ぶりの高値更新など相場がヒートアップしている今、改めて吟味しておきたい5つの格言を選んでみました。
もうはまだなり、まだはもうなり
これは株の売買の好機・タイミングを表す代表的な諺です。その名の通り、「もう底(天井)だと思えるようなときは、まだ下値(上値)があるのではないかと一応考えてみなさい。反対に、まだ下がる(上がる)のではないかと思うときは、もうこの辺りが底(天井)かもしれないと考えてみてはどうか。」という内容です。“なるほど”と感心させられる格言です。
ただ、この格言にそのまま従うと、絶好の買い場・売り場を逃すことになり兼ねません。真の意味は、売買する前にもう一度よく考えてみた方がいいということなのです。
買いにくい相場は高く、買いやすい相場は安い
これは、「買いづらい相場に限って(その後)高くなり、買いやすい相場に限って(その後)安くなる」という意味です。
“買いづらい相場”とは、例えば、株価指標などで非常に割高感がある、株価が天井圏にある、相場が弱気一色にある、などの状況と言えます。こういう時、投資家はなかなか手を出し難いものですが、そういう時に限って、その後に株価が上昇するという皮肉めいたことが多々起こります。
また、“買いやすい相場”とは、この逆の場合で、その後に株価が下落することが多いということになります。
二度に買うべし 二度に売るべし
利益確定売りをしようか悩んでいる人、これから新たに買い向かおうとしている人には、ぜひ読んでほしい格言です。
この意味を一言で表すなら「買い急ぐな、売り急ぐな」ということです。一気に売買して、その後に株価がさらに上昇・下落となったとき“あー、早まった”と後悔しないためです。また、仮に売買に失敗したとしても、二度に分けていれば、被害は半分で済むという意味も含まれます。
投資家に必要なことは、周囲に流されずに冷静に行動するということではないでしょうか。
万人が万人ながら強気なら、たわけになりて米を売るべし
全ての人が何らかの理由をつけて強気になった時、そこが天井を形成することが多いため、人に何を言われようが利食い売りをするべきだという意味です。
冷静になって周囲の声に耳を傾けてみましょう。日経平均株価が15連騰となった現在の相場、皆が皆、強気になっていませんか? 逆に、皆が皆、(株価がピークだと)慎重になっていませんか?
なお、これと同義の格言として、「野も山もみな一面に弱気なら、阿呆になりて米を買うべし」があります。
相場は明日もある
株式相場はこれからも続きます。今日1日で終わるわけではありません。相場は生き物ですあら、買いにしても売りにしても上手くいかないことは珍しくありません。そのような時はいったん立ち止まって、相場の大局を見極めることが必要です。ズルズルとやり続けても上手くいかないことが多いという意味です。
同じような格言で「休むも相場」があります。いずれにせよ、大切な投資資金を無くさないためには、ムキにならず、ムリをしないことが重要でしょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか。いずれの格言にも当てはまることは、“急がずに冷静に”ということです。株式投資である以上、損を出すことはよくあることです。ただし、それが日常生活を脅かしたりするようなことがあってはいけません。現在のような上昇相場だからこそ、今一度、相場の動きと自らの懐を見つめ直すことが求められます。
LIMO編集部