都内のマンションの価格推移
2023年6月30日公表の国土交通省「不動産価格指数(住宅)」をもとにした以下の表は2010年の平均価格を100とした場合の、2022年1月からの東京都のマンション価格指数の推移です。
【図表1】をみてわかる通り、2022年1月の時点でもかなりの高水準といえますが、2023年3月は2010年1月の約2倍に迫る勢いであることがわかります。東京都のマンション価格上昇の背景には、長引く超低金利によって資産価値の高い住宅の需要が高まったと考えられます。
ファミリータイプのマンションの相場は?
公益財団法人東日本不動産流通機構(東日本レインズ)の「月例速報2023年5月度」によると、2023年5月の東京都区部の中古マンションの成約㎡単価は104.58 万円/㎡、多摩地区は 50.72万円/㎡でした。
東京23区のマンション価格が特に高く、地域差の拡大が推測されます。
一般的にファミリータイプのマンションの床面積は、70㎡前後と考えられます。東京23区のファミリータイプの中古マンション価格は約7320万円、多摩地区で約3550万円が相場のようです。
東京23区の新築マンションは場所によっては1億円超となり、手が届きにくくなりました。
【住宅ローン】借入金額が増やせるペアローンとは
仮に7000万円の住宅ローンを組む場合、1人分の収入では金融機関の審査に通らないケースも多いでしょう。その場合、夫婦の収入を合算してそれぞれがローン契約をする「ペアローン」を利用すると、希望金額の借入ができる場合があります。
ペアローンとは1つの物件に対して、複数人でそれぞれが住宅ローンを組む借入方法です。ペアの双方は相手方の連帯保証人になります。
たとえば、7500万円のマンションの購入で7000万円を借入れるとします。夫が4000万円、妻が3000万円などの任意の割合で、合計7000万円のローン契約をするのがペアローンのやり方です。
ペアローンは2本の住宅ローンとなるため、夫婦それぞれが団体信用生命保険に加入し、住宅ローン控除も1人ずつ利用できます。
無理のない返済負担率は手取り年収の25%
ペアローンでは、夫婦の年収合計で住宅ローンの借入が可能になります。住宅ローンでは借入金額に占める返済額の割合(返済負担率)が、審査でも実際の返済でも重要です。
審査が通ったとしても、無理なく返済していけなければローン破綻につながりかねません。
一般的に無理なく返済できる返済負担率は、手取り年収の25%といわれています。ペアローンを検討する場合、夫婦の手取り年収の合計での返済負担率が25%以内になるような借入金額に収める必要があります。