私立中学校に子ども二人を通わせるならいくら必要?

私立中学校は、公立中学校よりも学費が高いイメージがありますが、実際どのくらい学費に差があるのでしょうか。

文部科学省の調査したデータによると、私立中学校と公立中学校それぞれの1年あたりの学習費用の総額の平均値は【図表1】の結果となりました。

【図表1】

出所:文部科学省のデータをもとに筆者作成

上記の表を見てわかるとおり、私立中学校の教育費は、公立中学校の約2.7倍となっています。

私立中学校の学費は143万6353円で、月にすると必要な学費は約12万円となります。

仮に子ども二人の年が1つ違いまたは2つ違いの場合は、上記の学費が倍となる年が1年から2年あることが分かります。

なお、私立中学校に通わせる場合、3年間で約430万円の学費が必要となり、子どもを二人通わせる場合は合計で「約860万円」必要になります。

1人あたりの公立との差額は「約270万円」であることから、この差額の倍となる金額を両親が経済的にサポートしてあげられるかが、進路を決める論点になるといえます。

私立中学校の受験前にかかる費用

私立中学校に通わせる場合、入学後の学費以外に入学前の塾や家庭教師などの授業料も必要になります。

私立中学校へ入学するには受験をして合格する必要があり、受験を独学で突破するのは難しいケースが多いです。

そのため、私立の中学受験に対応している専門の学習塾に通い、合格するための学力を高める必要があります。

塾によっては通常の授業料以外にも、テキスト代や夏期講習、特別講習などもあるため、さらに必要な費用がかさむ可能性は大いにあります。

一人目の子どもが塾へ通い無事に私立中学校に通っても、一人目の子の私立中学校の学費を払いながら二人目の学習塾費用を並行して払っていくのは、経済的に厳しいと感じる人も多いかもしれません。

私立中学校の入学を検討する際には、子ども一人が私立中学校に通う準備段階の費用と、入学から卒業までの費用をあわせてシミュレーションしておくと良いです。

さらに、子ども二人を私立中学校に通わせたい場合は、一人目の在学期間と二人目の在学期間、一人目の在学期間と二人目の塾に通う期間それぞれ、どのくらい重なっているのかも考えておけると、各年に必要な費用が明確になりやすいでしょう。