厚生年金「8月にひとりで30万円」を受け取る人も。割合の目安を確認 2023年度「厚生年金と国民年金」は67歳以下でプラス2.2％へ

2. 令和5年度の厚生年金と国民年金月額。「厚生年金だけ」はいくら？

毎年度改定される年金額。

厚生労働省によれば、2023年度の国民年金と厚生年金の年金額は68歳以上で1.9％、67歳以下で2.2％の増額となり、以下の通りとなります。

出所：厚生労働省「令和5年度の年金額改定についてお知らせします」

※平均的な収入（平均標準報酬（賞与含む月額換算）43万9000円）で40年間就業した場合に受け取り始める年金（老齢厚生年金と2人分の老齢基礎年金（満額））の給付水準。

上記を見て分かる通り、令和5年度は67歳以下で国民年金の満額が6万6250円、一般的な夫婦では22万4482円となっています。

厚生年金は一般的な夫婦としており、2人分の国民年金が入っています。厚生年金部分をみると以下の通り。

22万4482円ー（6万6250円×2人分）＝9万1892円

厚生年金部分のみとなると約9万円でした。国民年金とあわせた「ひとり分」とすると「15万8232円」です。

先程確認したように、厚生年金のモデルの「ひとり分」とされる月額は「15万8232円」です。

年金は2カ月分が偶数月に振り込まれるわけですから、厚生年金のモデルの「ひとり分」であれば約30万円が振り込まれるように思います。

しかし、注意したいのが税金や社会保険料による天引きです。

厚生年金のモデルの「ひとり分」を3カ月とすると31万6464円となるわけですが、これは「額面」であり、社会保険料や税金がひかれた「手取り」はこれよりも少なくなる点に注意が必要でしょう。

そのため、厚生年金のモデルの「ひとり分」の月額であっても、振込額は30万円を下回る場合も考えられます。

毎年6月には金融機関等の口座振込で年金を受け取っている方に対して、6月～翌年4月（2カ月に1回）まで毎回支払われる「年金振込通知書」が送られますから、この通知書を確認するといいでしょう。