厚生年金は70歳まで加入することが可能で、保険料を納めることで年金額を増やすことができます。「もらえる年金をもう少し増やしたい」と考える方は、定年後も仕事を続けることで年金額を増やせる可能性があります。

では、65歳以上も働くとどのくらい厚生年金を増やすことが可能なのでしょうか。金額の目安がわかれば、老後の生活費を考える際に役立ちますね。

この記事では、65歳以上も働いて厚生年金に加入する場合に得られる年金額を収入ごとに解説するとともに、働きながら厚生年金を受給する際の注意点についてもあわせて解説します。

1. 【厚生年金】65歳以上も働いた場合の増額を「収入別」で試算

65歳以降、70歳まで働いた場合、厚生年金がどのくらい増額されるのか、平均標準報酬額(賞与を含む)別にシミュレーションしていきましょう。

厚生年金の受給額は以下の計算式で求めます。

出所:日本年金機構「は行 報酬比例部分」

1.1 厚生年金の計算式

【平成15年4月からの加入期間】
平均標準報酬額×5.481(※)/1000×平成15年4月以降の加入月数
※昭和21年4月2日以降生まれの方に適用

では、平均標準報酬額が15万円・20万円・25万円・30万円のそれぞれのケースで、65歳から70歳の5年間(60カ月)働いた場合の増額分を見ていきます。

1.2 厚生年金を増やす<平均標準報酬額15万円の場合>

平均標準報酬額が15万円の方の場合、前出の計算式に当てはめると以下のように計算できます。

15万円×5.481/1000×60ヵ月=約4万9300円

65歳から70歳まで5年間働いた場合、年額約4万9300円がプラスされます。