夏休みが近づいてきました。行動規制もなし、マスク不要の開放的な夏休み。今年は、海外旅行を計画している方もいるでしょう。
海外旅行で気になるのが「お金」。観光や飲食代、お買い物、お土産代、チップなど、ある程度予算を決めていても、ついついオーバーしてしまいませんか?とくに、海外ともなれば日本円と現地通貨のレートが絡んでくるので、予算を大幅にオーバーしてしまうことは珍しくありません。
ここ2年ほど「円安」といわれていますが、円安・円高、旅行するならどちらがお得なのでしょうか。本記事ではハワイ旅行を例に、「円安・円高」について見ていきたいと思います。
1. そもそも円安・円高とは?
円安・円高とは、外国通貨に対する日本円の価値が高いか低いかを指します。たとえば、米ドルに対して日本円の価値が低ければ「円安・ドル高」、逆に米ドルに対して日本円の価値が高ければ「円高・ドル安」といいます。
「円安・円高」を具体例を上げて見てみましょう。
- 「1ドル=100円」⇨「1ドル=120円」:「円安」
- 「1ドル=120円」⇨「1ドル=100円」:「円高」
数字だけ見ると1ドル=20円も高くなっているのに「円安」、1ドル=20円も安くなっているのに「円高」です。「円安ってどっち?」「円高ってなんだっけ?」と混乱される方が多いのは、価値の高低と数字の高低が一致しないからだと考えられます。
1.1 円安・円高の覚え方
「円安・円高ってどっちだった?」と迷った場合は、円の価値が低いか高いかで考えるとスムーズです。
先ほどの具体例で考えてみましょう。
「1ドル=100円」⇨「1ドル=120円」
1ドルを手にいれるために必要なお金は100円だったのに、1ドルを手にいれるために120円も必要になった。つまり、米ドルの価値が高くなり、日本円の価値が低くなったので「円安(ドル高)」。
「1ドル=120円」⇨「1ドル=100円」
1ドルを手にいれるために必要なお金は120円だったのに、いまは100円で1ドルを手にいれることができる。つまり、米ドルの価値が低くなり、日本円の価値が高くなったので「円高(ドル安)」。
このように数字ではなく、「日本円の”価値”」をベースに考えましょう。
2. 円安・円高 ハワイに行くならどっちがいいの?
せっかくハワイまで行くのだからお金のことは気にせず満喫したいところですが、そうはいきませんよね。では、米ドルを使用するハワイに行く場合、円安・円高どちらの方が「お得」なのでしょうか。
2.1 円安のときにハワイに行く場合
ハワイ出発前は1ドル140円でした。ハワイ到着後は1ドル145円と円安になったとします。カード決済のレートも1ドル145円のときに、3000ドルのお買い物をすると日本円で43万5000円です。
2.2 円高のときにハワイに行く場合
ハワイ出発前は1ドル140円でした。ハワイ到着後は1ドル135円と円高になったとします。カード決済のレートも1ドル135円のときに、3000ドルのお買い物をすると日本円で40万5000円です。
「円安」のときと「円高」のときの差は約3万円です。3万円もあれば、あともう1点、2点服を買えるかもしれません。あるいは、少し高級なレストランに入ることができるかも。このように、ハワイ旅行でかかる費用は「円安・円高」によって変わってきます。円安か円高どちらがハワイ旅行にとってお得かといえば「円高」でしょう。
しかし、円高の時期にハワイに行き、帰国した後にさらに円高が加速する可能性もあります。そうすると「いま行ってたらもっとお得だったのに」という気分になってしまいますよね。「どの時点を基準に円安または円高なのか」で捉え方も変わってくるでしょう。