企業の業績動向や社会情勢の変化などによって、株価が大きく変動することがあります。
株価の動向は株式投資のリターンに大きな影響を与えるため、注意を払う必要があるでしょう。
株式投資のリターンを考える際は、配当金や株主優待だけではなく、株価変動も含めてトータルで考えることが大切です。
今回は日本郵政(6178)について、配当金や株価もあわせた「1年前に100株を買った人の本当のリターン」を確認します。
※記事中で記載の株価は全て終値となっています。
※株式分割の影響は全て遡及修正して株価を調整しています。
1. 日本郵政(6178)の配当金のリターンはいくらか
日本郵政の株式を1年前に買い、持ち続けたとすると、「2023年3月期の期末配当」を受け取ることができます。
なお、配当基準日を迎えた時点でリターンが確定したとします。
今回の検証では、以下のような想定となります。
- 株式の取得日:2022年6月22日
- 株式の取得価格:960円(取得日の終値)
- 2023年3月期・中間配当:0円
- 2023年3月期・期末配当:50円
- 100株ベースの配当金のリターン:5000円
なお、日本郵政は決算期(3月31日)現在、株主優待制度を実施していません。
そのため、優待のリターンは0円です。
2. 日本郵政の株価変動のリターンはいくらか
次に、株価変動によるリターンを計算します。
- 株式の取得日:2022年6月22日
- 株式の取得価格:960円(取得日の終値)
- 取得から1年後の日付:2023年6月22日
- 1年後の株価の終値:1025円
- 100株ベースの株価変動によるリターン:+6500円
3. 日本郵政の株式投資のトータル・リターンはいくらか
そして最後に、トータル・リターンを計算します。
- 配当金のリターン:5000円
- 株主優待のリターン:0円
- 株価変動によるリターン:+6500円
- トータル・リターン(金額ベース):+1万1500円
- トータル・リターン(%ベース):+12.0%
トータル・リターンは金額ベースで+1万1500円でした。
4. 日本郵政の配当推移を確認
日本郵政の株式の年間リターンは+12.0%でした。
最後に日本郵政の配当金の推移を確認しましょう。
今回確認したように、「配当金」「株主優待」「株価変動」に分けて考えると、より具体的なリターンを把握しやすくなります。
株式投資をする際は、配当金や株主優待の内容だけではなく、株価動向もしっかり確認しましょう。
参考資料
加藤 聖人