京王線・調布駅ビル「トリエ(Trie)」がオープン
新宿から高尾・八王子に向かう京王線の調布駅。かねてより地下化を進めていましたが、画竜点睛ともいうべき駅ビルが完成し、9月29日にオープンしました。
名称は、トリエ(Trie)京王調布。A・B・Cの3館で構成され、5階建てのA館はスーパーマーケット、ファッション、書店など生活密接ショップ。B・C館は4階建てで、B館は丸ごとビックカメラ、C館は映画館のシアタス調布を始め趣味や生活を楽しむためのショップになっています。各館には喫茶やレストランもそれぞれあり、買い物で疲れた体を休める場所には事欠きません。
オープニング記念のサービス・イベントはすでに終了していますが、今からでもワンコイン映画サービスには間に合います。『アメリ』『大統領の料理人』『スタンド・バイ・ミー』など家族で楽しめる6作品が、10月20日まで1日1回500円で観賞できます。
詳しい内容、その他のイベントなどはHPでご確認ください。
都心から近い調布ですが、特別な用事でもないかぎり訪れることは滅多にありません。いわば近くて遠い街ではありますが、歴史ある深大寺、自然を堪能できる野川、旧石器・縄文時代の遺跡など、散策に適したスポットもふんだんにあります。都内在住の方だけでなく、上京したついでにでも、駅ビルめぐりをかねて、この秋は調布まで一度、足を伸ばしてみてはいかがでしょうか。
10月28日には、多摩川での花火大会も予定されています。
創業90周年を迎えた「成城石井」最大規模の新業態が話題に
展開するショップは既述のほか、ファッションはユナイテッドアローズやライトオンなど約30店、マルシェドブルーエピュルス、ランデブーなどの生活雑貨、ジョージズなどインテリア、フラワーショップ京王(花店)と各種の店舗がそろっています。
神戸屋キッチン、アトリエうかい、紀の国屋など和洋菓子とパン、日本一、ぐぅなどの総菜、フードショップも各種充実しています。さらに、くまざわ書店、おしゃれ工房(服飾リフォーム)、ダッシングディバ(ネイルサロン)とショッピングビルに求められるショップは、ひと通りそろっています。
なかでも話題を集めているのは、A館1階の「成城石井」です。昭和2年、世田谷区成城で果物を中心とした食料品店として創業。同51年にスーパーマーケット化し、関東・関西を中心に、駅ビルやショッピングセンターなどに店舗を展開しています。
他のスーパーとは差別化され、バイヤーが国内外から厳選した食品がそろいます。チーズやワインなど輸入食材も充実しており、高品質な品ぞろえで知られています。量より質というわけで、店舗規模はどちらかといえば小さめ、大型スーパーとコンビニの中間くらいです。
その成城石井の、最大規模を誇るのが、トリエ京王調布店(198.8坪)です。157番目の店舗に当たり、創業90周年を記念した事業の一つとして新たな業態の店舗がオープンしました。
スーパー+レストランの新業態「グローサラント」
成城石井トリエ京王調布店が話題を集めている理由は、成城石井流「グローサラント」と銘打った新業態にあります。
グローサラントとは食品スーパーを意味するグロサリーとレストランを合わせた造語で、レストランに引けをとらないクオリティーの食事が、スーパー内で楽しめるという意味が込められています。欧米ではすでになじみのある言葉のようです。
グローサラントの言葉通り、同店で販売されている食材を使ったメニューが、飲食スペースで提供されています。食して気に入ったメニューは、そのまま隣接するスーパーで食材を購入できるので、自宅で同じメニューを手作りできるわけです。レシピも用意されています。
飲食スペース「SEIJO ISHII STYLE DELI&CAFÉ」のメニューは、黒毛和牛100%使用の手ごねパティ2枚入りハンバーガー、生パスタ、石窯ピザ、各990円、黒毛和牛ステーキ1500円など。これらを店内で調理して提供しています。
成城石井の出店数増加は二極化の現れ?
ここ数年、あちこちで成城石井の店舗を見かけるようになりました。ちょっとハイソな観のあるスーパーが増えているということは、しばらく続いた格安志向は終焉を迎えつつあるということなのでしょうか。あるいは、二極化が定着してきたというべきなのでしょうか。
間宮 書子