株式を買う際、配当や優待だけでなく、気になるのが「株価の変動」でしょう。
配当や優待を受けとっていても、株価の変動は社会情勢や企業業績などによって時に大きく動き、リターンに影響を与えるもの。
株式投資において、「株価の値上がり・値下がり」は見逃せない要因です。
今回はゆうちょ銀行(7182)について、配当金や株主優待、株価もあわせた「1年前に100株を買った人の本当のリターン」を確認します。
※記事中で記載の株価は全て終値となっています。
※株式分割の影響は全て遡及修正して株価を調整しています。
1. ゆうちょ銀行(7182)の配当金のリターンはいくらか
ゆうちょ銀行の株式を1年前に買い、持ち続けたとすると、「2023年3月期の期末配当」の計1回を受け取ることができます。
なお、配当基準日を迎えた時点でリターンが確定したとします。
今回の検証では、以下のような想定となります。
- 株式の取得日:2022年6月22日
- 株式の取得価格:1033円(取得日の終値)
- 2023年3月期・期末配当:50円
- 100株ベースの配当金のリターン:5000円
それでは次に、株主優待のリターンを計算していきます。
2. ゆうちょ銀行の株主優待のリターンはいくらか
ゆうちょ銀行は決算期(2023年3月期)現在、100株以上保有する方に向けては株主優待を実施していません。株主優待の配布は、500株以上保有の株主からになります。
そのため、優待のリターンは0円です。
3. ゆうちょ銀行の株式投資のトータル・リターンはいくらか
以上、配当金と株主優待のリターンについて振り返ってきました。
次に、株価変動によるリターンを計算します。
- 株式の取得日:2022年6月22日
- 株式の取得価格:1033円(取得日の終値)
- 取得から1年後の日付:2023年6月22日
- 1年後の株価の終値:1127円
- 100株ベースの株価変動によるリターン:+9400円
そして最後に、トータル・リターンを計算します。
- 配当金のリターン:5000円
- 株主優待のリターン:0円
- 株価変動によるリターン:+9400円
- トータル・リターン(金額ベース):+1万4400円
- トータル・リターン(%ベース):+13.9%
トータル・リターンは金額ベースで1万4400円でした。
4. ゆうちょ銀行の配当推移を確認
ゆうちょ銀行の株式の年間リターンは+13.9%でした。
最後にゆうちょ銀行の配当金の推移を確認しましょう。
配当金・優待・株価とそれぞれの要素を確認すると、どのような影響が株式投資のリターンにあらわれているかわかりやすいでしょう。
今回確認した通り、株式投資の際は配当や優待だけでなく、株価水準についてもきちんと確認してみてください。
参考資料
宮野 茉莉子