ゆうちょ銀行(7182)の株「1年前に買った人」のトータル・リターンはいくらか【配当金・株価】(2023年6月第4週)
株式投資の企業別年間リターン解説シリーズ
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株式を買う際、配当や優待だけでなく、気になるのが「株価の変動」でしょう。
配当や優待を受けとっていても、株価の変動は社会情勢や企業業績などによって時に大きく動き、リターンに影響を与えるもの。
株式投資において、「株価の値上がり・値下がり」は見逃せない要因です。
今回はゆうちょ銀行(7182)について、配当金や株主優待、株価もあわせた「1年前に100株を買った人の本当のリターン」を確認します。
※記事中で記載の株価は全て終値となっています。
※株式分割の影響は全て遡及修正して株価を調整しています。
1. ゆうちょ銀行(7182)の配当金のリターンはいくらか
ゆうちょ銀行の株式を1年前に買い、持ち続けたとすると、「2023年3月期の期末配当」の計1回を受け取ることができます。
なお、配当基準日を迎えた時点でリターンが確定したとします。
今回の検証では、以下のような想定となります。
- 株式の取得日:2022年6月22日
- 株式の取得価格:1033円(取得日の終値)
- 2023年3月期・期末配当:50円
- 100株ベースの配当金のリターン:5000円
それでは次に、株主優待のリターンを計算していきます。
2. ゆうちょ銀行の株主優待のリターンはいくらか
ゆうちょ銀行は決算期(2023年3月期)現在、100株以上保有する方に向けては株主優待を実施していません。株主優待の配布は、500株以上保有の株主からになります。
そのため、優待のリターンは0円です。
3. ゆうちょ銀行の株式投資のトータル・リターンはいくらか
以上、配当金と株主優待のリターンについて振り返ってきました。
次に、株価変動によるリターンを計算します。
- 株式の取得日:2022年6月22日
- 株式の取得価格:1033円(取得日の終値)
- 取得から1年後の日付:2023年6月22日
- 1年後の株価の終値:1127円
- 100株ベースの株価変動によるリターン:+9400円
そして最後に、トータル・リターンを計算します。
- 配当金のリターン:5000円
- 株主優待のリターン:0円
- 株価変動によるリターン:+9400円
- トータル・リターン(金額ベース):+1万4400円
- トータル・リターン(%ベース):+13.9%
トータル・リターンは金額ベースで1万4400円でした。
4. ゆうちょ銀行の配当推移を確認
ゆうちょ銀行の株式の年間リターンは+13.9%でした。
最後にゆうちょ銀行の配当金の推移を確認しましょう。
配当金・優待・株価とそれぞれの要素を確認すると、どのような影響が株式投資のリターンにあらわれているかわかりやすいでしょう。
今回確認した通り、株式投資の際は配当や優待だけでなく、株価水準についてもきちんと確認してみてください。
参考資料
宮野 茉莉子
執筆者
株式会社モニクルリサーチ メディア編集本部
LIMO編集長/2級ファイナンシャル・プランニング技能士(FP2級)/元証券会社社員
1984年生まれ。東京女子大学哲学科卒業後、2008年に野村證券株式会社に入社。支店にて国内外株式、債券、投資信託、保険商品などの販売を通じ、主に個人顧客向けに資産運用コンサルティング業務に従事。ライフプランとニーズに合った資産運用の提案が強み。2級ファイナンシャル・プランニング技能士(FP2級)、一種外務員資格(証券外務員一種)、中学・高校社会科(公民)教員免許保有。
教育、子育て、働き方などをテーマに数多くのメディアで執筆・編集を経験後、現在は株式会社モニクルリサーチが運営する「くらしとお金の経済メディア~LIMO(リーモ)~」編集長。LIMOでは厚生労働省、金融庁、総務省、財務省(国税庁)といった官公庁の公開情報など、信頼性の高い情報をもとに厚生労働省管轄の公的年金(厚生年金保険と国民年金)、年金制度の仕組み、社会保障、貯蓄、教育、キャリアなどをテーマに企画・編集・執筆を行う。Yahoo!ニュース経済カテゴリでアクセスランキング1位を多数達成。3児のひとり親で、趣味は読書と音楽鑑賞(2024年12月12日更新)。
監修者
1991年生まれ。新潟県新潟市出身。2022年に株式会社モニクル傘下の株式会社ナビゲータープラットフォーム(現:株式会社モニクルリサーチ)に入社し、現在はコンテンツ編成本部マネージャー。くらしとお金の経済メディア「LIMO(リーモ)」を中心に、多くの読者の方に幅広いコンテンツを届けるための戦略立案に従事している。
それ以前は、LIMO編集部にてアシスタント・コンテンツマネージャー(ACM)として従事。第一報として報道されるニュースを深堀りし、読者の方が企業財務や金融に対する知的好奇心を満たしたり、客観的データや事実に基づく判断を身に付けられたりできる内容の記事を積極的に発信していた。
入社以前は、株式会社フィスコにて客員アナリストとして約20社を担当し、アナリストレポートを多数執筆。また、営業担当として、IRツール(アナリストレポート、統合報告書、ESGレポートなど)やバーチャル株主総会サービス、株主優待電子化サービスなどもセールス。加えて、財務アドバイザーとしてM&Aや資金調達を提案したほか、上場企業向けにIR全般にわたるコンサルティングも提供。財務アドバイザリーファームからの業務委託で、数千万~数十億円規模の資金調達支援も多数経験。
株式会社第四銀行(現:株式会社第四北越銀行)、オリックス株式会社でも勤務し、中小・中堅企業向け融資を中心に幅広い金融サービスを営業した。株式会社DZHフィナンシャルリサーチでは、日本株アナリストとして上場企業の決算やM&A、資金調達などのニュースと、それを受けた株価の値動きに関する情報・分析を配信。IPOする企業の事業・財務を分析し、初値の予想などに関するレポートを執筆。ロンドン証券取引所傘下のリフィニティブ向けに、週間・月間レポートで、日本株パートを執筆。経済情報番組「日経CNBC」にて毎月電話出演し、相場や株価の状況も解説していた。
最終更新日:2024/09/04