コミュニケーションの変化と人々が感じる孤独感
新型コロナ感染拡大以降、人々のコミュニケーションの形は大きく変わりました。その変化を人々はどう感じているのか、孤独感の実情などが分かる調査結果を見てみましょう。
コロナ禍で変わったコミュニケーション
外出自粛や密を避ける行動などから、約7割の方が「人と直接会うことが減った」と回答しました。
また「家族以外の親しい人との関係」「地域・社会とのつながり」など、人とのつながりにおいて「状況が悪くなった」「やや悪くなった」と回答した人が3~4割となっています。
コロナ禍ながら制限が解かれてきた2022年においても、あまりその状況に改善は見られていないようです。
孤独を感じることがある人約4割
孤独感が「しばしばある・常にある」「時々ある」「たまにある」と回答した人を合計すると、およそ4割。
また「孤独」という単語を使用しない間接質問から孤独感を数値的に評価した調査結果では、約5割の人が孤独を感じているというデータも出ています。
2021年から2022年にかけ、孤独を感じる人が増えていることも注目したいポイントです。
「ひとり世帯」「同居人なし」の人に多い孤独感
上記のデータからは、単身世帯の人、同居人がいない人に孤独感を感じている人の割合が多いことが分かります。単身世帯の56.7%、同居人がいない人の56.9%と、6割近い方が孤独感を感じているようです。
孤独感を与えた出来事2位「一人暮らし」
現在の孤独感に一番影響を与えたと思う出来事に関する調査です。
1位「家族との死別」に次いで、2位に「人間関係による重大なトラブル」そして同率で「一人暮らし」が挙げられました。
先ほどのデータと同様、同居人のいない生活、単身での生活がきっかけで孤独を感じるようになった方が多いことが分かります。
オンライン社会となっても……「人と直接会うこと」を求める人が半数以上
以下のデータは日本リサーチセンターが行った「今後のコミュニケーションにおいて、人と直接会う割合とオンライン上でやり取りする割合はどのぐらいがよいと思いますか」という質問への回答結果です。
どの年代も「人と直接会う方がよい」が半数以上となり「オンラインでよい」を大きく上回る結果になりました。
同じ調査で、緊急事態宣言中に「オンライン上でも人とコミュニケーションが取れていた」と回答した人でも、そのうちの59.9%が「直接会う方がよい」と回答しています。
これだけオンライン上でのつながりが普及した今でも、直接人と会ってつながることを重要視していることが分かりますね。