いよいよ6月15日からは2023年度分の年金支給が始まります。
3年ぶりの増額とあって、その支給額が気になる方も多いのではないでしょうか。
一方で、実際の支給額がいくらぐらいなのかあまり知らないという方も少なくありません。
ここで年金クイズです。
「国民年金・厚生年金の平均額は年齢で違うでしょうか」
◯か✕か、すぐにわからない方もいますよね。
2022年12月に公表された厚生労働省の直近データから、60歳~90歳以上が受給する国民年金と厚生年金の月平均を1歳刻みで確認してみましょう。
1. 厚生年金と国民年金の受給額の違い
年代別の受給額を知るには、厚生年金と国民年金の違いを整理する必要があります。
日本に住む20~60歳未満の誰もが加入する国民年金では、一律の保険料を納めます。
どれほど納めたかによって受給額が変わるため、年齢による大きな差は見られません。
これに対し、会社員や公務員等の第2号被保険者が加入する厚生年金では、報酬比例制の保険料を納めます。
納めた保険料や加入期間で受給額が決まるため、そもそも個人間の差が激しいのが特徴です。
では、年齢によってどれほど平均に差があるのでしょうか。くわしく見ていきましょう。
2. 60歳~90歳以上「国民年金」の平均受給月額
まずは厚生労働省「令和3年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」を参考に、国民年金の受給額を1歳刻みで確認します。
2.1 国民年金の平均月額(1歳刻み)
- 60歳 3万8945円
- 61歳 4万150円
- 62歳 4万1904円
- 63歳 4万3316円
- 64歳 4万3842円
- 65歳 5万8078円
- 66歳 5万8016円
- 67歳 5万7810円
- 68歳 5万7629円
- 69歳 5万7308円
- 70歳 5万7405円
- 71歳 5万7276円
- 72歳 5万7131円
- 73歳 5万7040円
- 74歳 5万6846円
- 75歳 5万6643円
- 76歳 5万6204円
- 77歳 5万6169円
- 78歳 5万5844円
- 79歳 5万5609円
- 80歳 5万5483円
- 81歳 5万7204円
- 82歳 5万6981円
- 83歳 5万6815円
- 84歳 5万6828円
- 85歳 5万6404円
- 86歳 5万6258円
- 87歳 5万5994円
- 88歳 5万5560円
- 89歳 5万5043円
- 90歳以上 5万1382円
2.2 65歳未満の金額が低い理由
65歳未満の受給額が低くなっているのは、主に繰上げ受給を選択しているためです。
繰上げ受給とは、本来の65歳より前に受給を開始することにより、受給額が減額になる制度のことです。
国民年金では大きな差は見られません。
3. 60歳~90歳以上「厚生年金」の平均受給月額
同様に、厚生年金の受給額も見ていきます。こちらの数字には、国民年金の金額も含まれています。
3.1 厚生年金の平均月額(1歳刻み)
- 60歳 8万7233円
- 61歳 9万4433円
- 62歳 6万1133円
- 63歳 7万8660円
- 64歳 7万9829円
- 65歳 14万5372円
- 66歳 14万6610円
- 67歳 14万4389円
- 68歳 14万2041円
- 69歳 14万628円
- 70歳 14万1026円
- 71歳 14万3259円
- 72歳 14万6259円
- 73歳 14万5733円
- 74歳 14万5304円
- 75歳 14万5127円
- 76歳 14万7225円
- 77歳 14万7881円
- 78歳 14万9623円
- 79歳 15万1874円
- 80歳 15万4133円
- 81歳 15万6744円
- 82歳 15万8214円
- 83歳 15万9904円
- 84歳 16万349円
- 85歳 16万1095円
- 86歳 16万2007円
- 87歳 16万1989円
- 88歳 16万952円
- 89歳 16万1633円
- 90歳以上 16万460円
3.2 65歳未満の金額が低い理由
65歳未満が少ないのは、特別支給の老齢厚生年金の定額部分の支給開始年齢の引上げにより、主に定額部分のない、報酬比例部分のみの方となるからです。
また、国民年金の場合は繰上げ支給を選択した方になります。このため、65歳未満の平均月額は全体的に低い傾向にあります。
厚生年金の場合、年齢が高いほど受給額平均が高まる様子がわかります。
クイズの正解は、厚生年金に関しては◯といえるでしょう。
4. 6月15日支給分から夫婦の年金はいくらか
厚生労働省によると、2023年度の年金額は3年ぶりの増額となります。
これにより、厚生年金(夫婦2人分の老齢基礎年金を含む標準的な年金額)は月額22万4482円となります。
ただし、前述のとおり厚生年金の金額は現役当時の働き方によって決まるため、全世帯にあてはまるわけではないので注意しましょう。
年金支給水準は67歳以下で2.2%の増加、68歳以上で1.9%の増加ですが、物価上昇率は2.5%です。
これはマクロ経済スライドが発動したためですが、これにより実質は目減りしているといえます。
5.【年金一覧表】年金に頼りすぎず老後資金の形成を
60~90歳以上が受給する公的年金の月額を見ていきました。
年齢別に1歳刻みで見ることで、若い人ほど年金額が少ないことがわかりました。
6月15日支給分からは年金が増額されますが、昨今の物価上昇ほどには追いついていないため、実質目減りとなります。
このように、今後も年金の水準は下がっていくかもしれません。
若い世代ほど、老後の備えが重要になっていくでしょう。
厚生年金の受給額が「現役時代の報酬」や「加入期間」によって決まるという性質から、現在の年収をあげたり、働く期間を延ばしたりすることで、年金アップははかれます。
しかし、それだけでなく独自に老後資金を確保することも考えましょう。
例えばiDeCo(イデコ:個人型確定拠出年金)であれば、毎月の掛け金で所得控除を受けながら老後資金が貯められます。
老後まで引き出せないことをデメリットに感じる場合は、NISAなども選択肢となります。
こうした運用ではリスクを許容できない場合、個人年金保険で所得控除を受けながら貯めることも一つでしょう。
老後資金の形成方法は決して一つではありません。自分に合う方法、リスク許容度と照らし合わせ、バランスよく備えていきたいですね。




