受験生にとって夏休みは合否を左右する大切な期間です。各塾では夏期講習が行われ、入試に向けて受験生が切磋琢磨します。
6月になると夏期講習の日程をお知らせする広告や各塾のホームページでも表示されるようになり、部活動で忙しくこれまで本格的な塾通いをしていなかった受験生を持つ親にとって「どのような講習会が子どもに合っているか」と悩むことも多いです。
今回は、高校受験において大切な夏期講習の選び方について塾の指導形式と共に子どものタイプ別に解説していきます。
夏休みは受験の天王山
部活動もひと段落をした中学3年生にとって、受験モードに突入するのが夏休みの夏期講習です。
夏休みは入試前の最後にして最大のまとまった時間を確保できる期間です。どのように過ごすかで合否が決まると言っても過言ではありません。親としては、貴重な夏休みを子どもに合った塾の夏期講習を受けさせたいですよね。
人気がある塾であっても子どもに合うとは限りません。子どもの性格や志望校を考慮して講習会を選ぶようにしましょう。
【子どものタイプ別・夏期講習の選び方】4つのパターン
ここからは、夏期講習の選び方を、子どものタイプ別に解説していきます。
パターン1「集団指導の夏期講習会」が合う子
10人以上の子どもたちが集まり教室で一斉授業を行う集団指導は昔からある塾のスタイルです。塾によっては成績別にクラス分けされています。
多くの塾では、夏期講習会のみに参加する場合、事前に保護者から学校での校内順位を面談で聞き取り、学力を把握するテストを受けてその結果で参加するクラスが決まります。
そうしたシステムをとる理由は公立学校では学区によって教育レベルが異なることも珍しくないからです。
例えば、「A中学の最上位層はB中学の30番と同じくらい」と学校の成績だけでは正しい学力を測ることが難しいため、塾が用意するクラス分けテストを受けさせられます。
集団指導の塾では子どもたちが一斉に同じ内容を勉強していきます。成績ごとにクラス分けされていると、志望校が同じというケースも多く、ライバル心を燃やして切磋琢磨できる環境が整っています。
他の子と競争して自分を高めていくタイプの子や、自分から先生に質問できる子は集団指導の塾の夏期講習会がおすすめです。
パターン2「個別指導の夏期講習会」が合う子
個別指導の塾は苦手科目に集中して取り組みたい子や、自分のペースで勉強し周囲の目を気にせず先生に質問できる子におすすめです。
集団指導と真逆のコンセプトである個別指導の塾は先生1人に対し2人の生徒、または1対1と丁寧できめ細やかな指導やサポートが最大の特徴です。
そして、日程や時間が決まっている集団指導塾とは異なり、夏期講習会に出席する授業数や曜日に時間帯、どの教科を受講するかは生徒側が決められます。
自由度の高い個別指導の塾ですが、少人数指導ということもあり集団指導に比べるとやや費用が割高になります。1教科ごとに契約できるので「克服したい教科」に絞って費用を抑えるようにしましょう。