2023年4月19日、観光庁が訪日外国人の消費動向調査として「2023年1～3月期の全国調査結果（1次速報）の概要」を発表しました。今回はその中から韓国の訪日観光客にフォーカスを当てて、消費動向をチェックしてみましょう。
【インバウンド】旅行消費額が最も大きい韓国
2023年1～3月期の訪日外国人の旅行消費額は、1兆146億円（2019年同期比11.9％減）。国籍・地域別では、韓国が1999億円（構成比19.7%）と最も大きい消費額となりました。
韓国の後は台湾1535億円（同15.1%）、中国1069億円（同10.5%）、香港1054億円（同10.4%）と続き、東アジア圏の訪日外国人の消費が大きいことが分かります。
各国の訪日外国人旅行消費額と構成比（10位まで）
- 1位：韓国1999億円（19.7％）
- 2位：台湾1535億円（15.1％）
- 3位：中国1069億円（10.5％）
- 4位：香港1054億円（10.4％）
- 5位：米国998億円（9.8％）
- 6位：タイ489億円（4.8％）
- 7位：オーストラリア：485億円（4.8％）
- 8位：ベトナム：330億円（3.3％）
- 9位：シンガポール：263億円（2.6％）
- 10位：マレーシア：229億円（2.3％）
【インバウンド】消費額で一番多かったのは？
全国籍・地域の訪日外国人による旅行消費額の総額は1兆146億円。内訳は宿泊費3458億円、買物代2417億円、飲食費2321億円、交通費1066億円、娯楽等サービス費878億円、その他6億円です。
韓国の旅行消費額の総額は1999億円で、一番多かったのは宿泊費699億円。続いて飲食費527億円、買物代437億円、交通費180億円、娯楽等サービス費152億円、その他4億円となりました。
旅行消費額の総額を2019年時と比べると全体では11.9ポイント減ですが、韓国は30.3ポイント増であることも分かりました。
訪日韓国人観光客の旅行消費額
- 宿泊費：699億円
- 飲食費：527億円
- 買物代：437億円
- 交通費：180億円
- 娯楽等サービス費：152億円
- その他：4億円
- 総額：1999億円
【インバウンド】1人当たりの旅行支出は？
Flayd Isoji/shutterstock.com
全国籍・地域の訪日外国人（一般客）1人当たりの旅行支出は21万2千円。その中で韓国は12万4千円ですが、2019年比で69.4%増という結果になりました。
さらに韓国人の旅行者数は160万人、韓国人の消費額（1人当たりの旅行支出✕韓国人の旅行者数）は1999億円と、各国の中で最も高い数値を出しています。
韓国人の平均泊数は7.9日で、1人当たりの総額は12万4913円。宿泊費4万3675円、飲食費3万2907円、買物代2万7311円、交通費1万1261円、娯楽等サービス費9496円、その他263円となりました。
韓国人の1人当たりの旅行支出
- 宿泊費：4万3675円
- 飲食費：3万2907円
- 買物代：2万7311円
- 交通費：1万1261円
- 娯楽等サービス費：9496円
- その他：263円
- 総額：12万4913円
【インバウンド】韓国は今後も増加の見通し
今回は、2023年1～3月期の全国調査結果から韓国の消費動向についてご紹介しました。
韓国は旅行者数、消費額ともに各国の中で最も高い数値を出し、特に宿泊費や飲食代を消費していることが分かりました。渡航の規制緩和もコロナ禍前に戻っているため、今後はさらに韓国からの訪日観光客が増加していきそうです。
参考資料
成瀬 亜希子
