東京電力では、規制料金について2023年6月1日から、平均15.90%の値上げを実施することを公表しました。
他の大手電力会社でも電気代の値上げが行われています。
年金生活になると、こうした物価高ではやりくりに悩むこともあるでしょう。
6月15日に支給される年金からは増額が決定していますが、それでも物価上昇幅には追いついていません。
今後もシニアの年金事情は厳しくなることが予想されます。
では、そんな厚生年金や国民年金は平均でいくら支給されているのでしょうか。
今回は、厚生労働省が公表する資料をもとに、70歳~89歳の年金支給額を見ていきます。
※本記事でご紹介する厚生年金の金額には、すべて国民年金の金額が含まれます。
1.【老齢年金】国民年金と厚生年金のしくみ
公的年金には「国民年金(基礎年金)」と「厚生年金」があります。
1階部分にあたる国民年金には、原則として日本に住む20歳から60歳未満の方が加入します。
誰でも一律の保険料を納め、その納付月数によって将来の老齢基礎年金額が決まります。
ちなみに2023年度の満額は、月額6万6250円(67歳以下の場合)です。
毎年改定があるものの、およそ年額78万円となっています。
一方、2階部分にあたるのが厚生年金。主に会社員や公務員などが上乗せとして加入し、報酬比例性の保険料を納めます。
こちらは加入期間や現役時代の報酬により、老齢厚生年金の支給額が決定するという仕組みです。
これらの年金額について、それぞれの平均額を年代別に見ていきましょう。
2. 70歳~89歳の「厚生年金」支給額はいくらか
まずは厚生労働省の「令和3年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」を参考に、70歳~89歳の厚生年金の支給額を1歳刻みで確認します。
2.1【70歳代の厚生年金】
- 70歳:14万1026円
- 71歳:14万3259円
- 72歳:14万6259円
- 73歳:14万5733円
- 74歳:14万5304円
- 75歳:14万5127円
- 76歳:14万7225円
- 77歳:14万7881円
- 78歳:14万9623円
- 79歳:15万1874円
2.2【80歳代の厚生年金】
- 80歳:15万4133円
- 81歳:15万6744円
- 82歳:15万8214円
- 83歳:15万9904円
- 84歳:16万349円
- 85歳:16万1095円
- 86歳:16万2007円
- 87歳:16万1989円
- 88歳:16万952円
- 89歳:16万1633円
厚生年金においては、年代を追うごとに受給額が高まる様子がわかります。
3. 70歳~89歳の「国民年金」支給額はいくらか
続いて同資料より、国民年金の支給額も1歳刻みで確認しましょう。
3.1【70歳代の国民年金】
- 70歳:5万7405円
- 71歳:5万7276円
- 72歳:5万7131円
- 73歳:5万7040円
- 74歳:5万6846円
- 75歳:5万6643円
- 76歳:5万6204円
- 77歳:5万6169円
- 78歳:5万5844円
- 79歳:5万5609円
3.2【80歳代の国民年金】
- 80歳:5万5483円
- 81歳:5万7204円
- 82歳:5万6981円
- 83歳:5万6815円
- 84歳:5万6828円
- 85歳:5万6404円
- 86歳:5万6258円
- 87歳:5万5994円
- 88歳:5万5560円
- 89歳:5万5043円
国民年金に関しては、年齢による大きな差は見られません。全体平均である5万6368円が目安となるでしょう。
ただし、国民年金だけになる方は5~6万円の年金収入であるため、老後資金の確保がより必要といえます。