「就職氷河期」は、バブル崩壊後の1990年代から2000年代で、いわゆるロスジェネといわれる世代が就職活動をしていた時期です。
政府による就労支援も実施されているロスジェネ世代の、収入や貯蓄の実態はどのようになっているのでしょうか。
本記事では、ロスジェネ世代の貯蓄額や収入を、雇用形態や性別ごとに分けて解説します。
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ロスジェネ世代の貯蓄実態を他の世代と比較
ロスジェネ世代の貯蓄実態を他の年代と比べてみましょう。
金融広報中央委員会の「家計の金融行動に関する世論調査」によると、40歳代と50歳代の金融資産保有額は、以下の通りになりました。
40歳代、50歳代ともに、金融資産非保有の割合が最も多くなりました。
貯蓄の平均と中央値をそれぞれ比較すると、40歳代は平均が825万円で中央値が250万円、50歳代は平均が1253万円で中央値が350万円です。
他の年代とも比較して確認してみましょう。
20歳代を除くと、40歳代と50歳代の中央値と平均が唯一3倍を超えています。
他の年代は2.4倍から2.6倍の推移でした。
貯蓄の実態を見ると、ロスジェネ世代ではやや開きがあるため、収入にも開きがあると考えられます。
ロスジェネ世代の収入について確認してみましょう。
ロスジェネ世代の収入をジャンル別でチェック
国税庁が2022年9月に発表した「令和3年分民間給与実態統計調査」によると、ロスジェネ世代で給与所得を得ている人の平均給与は、以下の通りになりました。
40歳代から50歳代前半では、480万円から520万円に推移しています。
では「雇用形態」と「男女」に分けて、さらに細かくロスジェネ世代の収入状況を確認してみましょう。