株式を買う際、配当や優待だけでなく、気になるのが「株価の変動」でしょう。

配当や優待を受けとっていても、株価の変動は社会情勢や企業業績などによって時に大きく動き、リターンに影響を与えるもの。

株式投資において、「株価の値上がり・値下がり」は見逃せない要因です。

今回はタマホーム(1419)について、配当金や株主優待、株価もあわせた「1年前に100株を買った人の本当のリターン」を確認します。

※記事中で記載の株価は全て終値となっています。
※株式分割の影響は全て遡及修正して株価を調整しています。

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1. タマホームの(1419)配当金のリターンはいくらか

タマホームの株式を1年前に買い、持ち続けたとすると、「2022年5月期の期末配当」の計1回を受け取ることができます。

出所:タマホーム株式会社「2023年5月期 第3四半期決算短信〔日本基準〕(連結)」

なお、配当基準日を迎えた時点でリターンが確定したとします。

今回の検証では、以下のような想定となります。

  • 株式の取得日:2022年5月30日 
  • 株式の取得価格:2501円(取得日の終値)
  • 2023年5月期・期末配当(予想):170円 
  • 100株ベースの配当金のリターン:1万7000円

それでは次に、株主優待のリターンを計算していきます。

2. タマホームの株主優待のリターンはいくらか

タマホームは決算期(2022年5月期)現在、100株以上保有する方に向けて「株主様限定 特製クオ・カード」を提供しています。

なお、保有3年未満の株主には500円分が、保有3年以上の株主には1000円分が贈呈されます。実施は年に2回です。

出所:タマホーム株式会社「株主優待情報」

タマホームの株式を1年前に買い、持ち続けたとすると「2023年5月期中間決算、2023年5月期期末決算」の計2回受け取れます。

そのため、優待のリターンは1000円です。

3. タマホームの株式投資のトータル・リターンはいくらか

以上、配当金と株主優待のリターンについて振り返ってきました。

次に、株価変動によるリターンを計算します。

  • 株式の取得日:2022年5月30日
  • 株式の取得価格:2501円(取得日の終値)
  • 取得から1年後の日付:2023年5月30日
  • 1年後の株価の終値:3630円
  • 100株ベースの株価変動によるリターン:+11万2900円

そして最後に、トータル・リターンを計算します。

  • 配当金のリターン:1万7000円
  • 株主優待のリターン:1000円
  • 株価変動によるリターン:+11万2900円
  • トータル・リターン(金額ベース):+13万900円
  • トータル・リターン(%ベース):+52.3%


トータル・リターンは金額ベースで+13万900円でした。

4. タマホームの配当推移を確認

タマホームの株式の年間リターンは+52.3%でした。

最後にタマホームの配当金の推移を確認しましょう。

出所:タマホーム株式会社「株主還元(配当等)」

配当金・優待・株価とそれぞれの要素を確認すると、どのような影響が株式投資のリターンにあらわれているかわかりやすいでしょう。

今回確認した通り、株式投資の際は配当や優待だけでなく、株価水準についてもきちんと確認してみてください。

参考資料

宮野 茉莉子