LIMOが2022年6月にお届けしたガーデニング記事から、人気の記事をピックアップして再掲載します。
(初掲載*2022年6月20日)
「花瓶に花を飾ったのに、すぐしおれてしまった」という経験をしたことがある人も多いのではないでしょうか。
切り花を長持ちさせるには、ちょっとしたコツが必要。長持ちしやすい花を選ぶことで、美しい花を長く楽しむことが可能です。
そこで今回は、切り花を長持ちさせるコツを紹介します。長持ちする花と長持ちしにくい花もお伝えしますので、ぜひ参考にしてみてくださいね。
1. 切り花を長持ちさせるコツ
切り花を長持ちさせるには、水を吸わせる力をアップさせること、過ごしやすい環境を作ってあげることが重要。そのために必要な作業を紹介します。
1.1 水揚げをする
茎の切り口が傷んでいたり、乾いていたり、雑菌がついていたりすると、水を吸い上げる力が弱くなります。花瓶に生ける前に、水を吸い上げる力をアップさせる水揚げをおこないましょう。
水揚げにはさまざまな方法がありますが、いちばん簡単なのは水中で茎をカットする「水切り」です。
水切りの方法
【用意するもの】切り花、切れ味のよいハサミ、バケツ(桶)、新聞紙など
【下準備】花がグッタリしているときは、茎や花首が真っ直ぐになるように新聞紙で包んでおく。
【手順】
- バケツや桶にキレイな水を入れる。
- 切り花をバケツに入れ、水に入れたまま、茎の先端から3~4センチほど上をハサミで斜めにカット。
- 花がグッタリしているときは、1時間ほど水を吸わせてから新聞紙を外す。
- 茎の半分から下についている葉をハサミで切るか、手でむしる。半分から上の部分でも、傷んだ葉があれば取り除く。
斜めに茎を切ると切断面が広くなり、吸い上げる水の量がアップします。切れ味が悪いハサミを使うと、切り口を傷めるので注意しましょう。
水切りの頻度は1~2日に1回が目安。水切りをするついでに、茎に付着したヌメリも洗い流しましょう。
1.2 花瓶の水を毎日替える
花瓶の水は、雑菌の繁殖によって汚れがちです。汚れた水は花を弱らせる原因になるので、毎日キレイな水に替えましょう。花瓶のヌメリも雑菌を増やす原因になるため、2日に1回は中性洗剤できれいに洗ってください。
1.3 花の種類に合わせて水の量を変える
花瓶の水の量は、花の種類によって変えるのがベスト。ガーベラやカーネーション、ヒマワリなど茎が柔らかい植物は、水に浸かった部分が腐りやすくなるので水は少なめにします。切り口から3~4センチ浸かるくらいがよいでしょう。
バラやアジサイなどの枝もの、チューリップやユリなど水をグングン吸い上げる植物は、茎の1/3~半分ほど浸かるようにします。花束など数種類の花をまとめて生けるときは5~7センチ程度の水量にし、様子を見ながら増減しましょう。
1.4 延命剤を使用する
切り花を長持ちさせる延命剤。大きく分けると2種類のタイプがあり、ひとつは水の腐敗を防ぐ抗菌剤タイプ、もうひとつは抗菌剤と植物に必要な栄養素を含んでいるタイプです。
両方とも、そのまま使えるもの、薄めて使うもの、金属製の花瓶には使えない酸性液体などがあります。用途や花瓶に合わせて選んでください。
1.5 飾る場所に気をつける
切り花を長持ちさせるには、花瓶を飾る場所も重要です。オススメはカーテン越しに日光が当たる風通しがよい場所。直射日光やエアコンの風が当たる場所は、花が乾きやすくなるので避けましょう。