家庭菜園は自宅の庭で野菜を育てる楽しみと、収穫して食べる喜びを同時に味わえるのが魅力。なかでも夏野菜には初心者にも手軽に育てられる品種が数多くそろっています。

できるだけ農薬を使わず野菜を元気に育てたいときは、相性がよいコンパニオンプランツと一緒に植えるのがオススメ。今回は夏野菜とコンパニオンプランツの組み合わせを紹介します。

初心者にもオススメ!コンパニオンプランツとは?

MarinaGreen/shutterstock.com

植物は品種それぞれに特有の性質があり、うまく組み合わせることでお互いの生育によい影響を与え合うと言われています。コンパニオンプランツとはこのような相性のよい植物どうしのことです。

野菜は食用を目的として栽培するので、できるだけ病害虫の被害にあわないようにしたいもの。農薬を使わなくても病気にかからず、なおかつ野菜の風味がよくなるように、野菜と一緒にコンパニオンプランツを植えましょう。

コンパニオンプランツと一緒に植える「4つのメリット」

MarinaGreen/shutterstock.com

【メリット1】匂いや性質で病害虫を防ぐ

野菜には品種ごとにかかりやすい病気や発生しやすい害虫があります。家族が食べる野菜は無農薬で育てたいと思っている方にとっては、病害虫をいかに防ぐかが悩みのタネ。

コンパニオンプランツは虫が嫌う独特な匂いや性質を持っています。害虫が減ると野菜が健康に育ち、病気にかかる心配も少なくなるでしょう。

【メリット2】生育促進にもプラス!

それぞれの植物の葉や根から分泌される物質がお互いに影響し合い、生育を促進させるという効果もあると考えられています。大きく生長したり実の数が増えたりすることも。

植物の中には根に微生物を持っている品種もあります。土の中で微生物の種類が増えると土壌が肥沃になり、化学肥料を与えなくてもイキイキと元気に育つでしょう。

【メリット3】スペースの有効活用に!

自宅の庭やプランターで育てる家庭菜園は、植えられる野菜の数に限りがあります。コンパニオンプランツを利用すると、狭い場所でも有効に活用することが可能に。

草丈やボリュームの異なる品種を一緒に植えると、お互いに生育の邪魔をすることもありません。コンパニオンプランツで空間をうまく利用しましょう。

【メリット4】受粉促進が期待できる!

野菜の実がなるためには受粉が必須です。コンパニオンプランツとして甘い香りを放つ草花を植えると、ミツバチが香りに誘われてやってくるかもしれません。

虫によって受粉を媒介してもらうことで、より多くの収穫が期待できるでしょう。

夏野菜とコンパニオンプランツのオススメ組み合わせ4選

【バジル×トマト】バジルの強い香りで害虫予防!

トマト  tomoki1970/shutterstock.com

バジル  Alexandra Anschiz/shutterstock.com

初心者にも育てやすく家庭菜園で人気のあるトマトと、個性的な香りが魅力のバジル。バジルの強い香りが、トマトを好むアブラムシの発生を抑えてくれます。

多湿を嫌うトマトにとっては、水分を好むバジルが余分な水を吸収してくれるのもうれしいところ。トマトとバジルがあれば、イタリア料理の材料としても利用できます。

【ショウガ×ナス】互いの性質でそれぞれの病気を防ぐ

ナス  nnattalli/shutterstock.com

ショウガ  AlivePhoto//shutterstock.com

炒め物や揚げ物、漬物とさまざまな料理で活躍するナス。ショウガは薬味や料理の隠し味としてよく使われています。

それぞれの性質がお互いに害虫予防となり、ショウガの殺菌作用がナスの病気を防ぐのに効果的。強い日差しが苦手なショウガにとっては、背の高いナスが日よけになるのも好都合です。

【長ネギ×キュウリ】病気予防だけでなく、生育にもプラス

キュウリ  Darya Komarova/shutterstock.com

長ネギ  Here Asia/shutterstock.com

キュウリは夏の水分補給としても重宝される野菜。キュウリに発生しやすいツル割れ病やうどんこ病、べと病を予防してくれるのが長ネギです。

ネギ類の根に共生する菌が、土壌中の病原菌を減らしてくれます。またお互いの老廃物を利用し合って、生育がよくなる効果もあるとされています。

【マリーゴールド×ピーマン】害虫予防とともに庭に彩りをプラス

ピーマン  Art789/shutterstock.com

マリーゴールド  FunFamilyRu/shutterstock.com

長い期間にわたって実をつけるピーマンは台所の強い味方。摘み取ってすぐ調理すると苦味も少なく、ピーマン嫌いの方でも無理なく食べられるでしょう。

ピーマンにはハダニやコナジラミが多発するので、匂いの強いマリーゴールドを植えるのがオススメ。黄色やオレンジのマリーゴールドが、緑の中に彩りを添えてくれます。

まとめにかえて

家庭菜園でさまざまな夏野菜を育てていると、調理で必要なときに収穫して使えるので便利です。夏のビタミン補給として活用できるのも魅力的。

コンパニオンプランツと呼ばれる品種を一緒に植えると、お互いに効果を発揮して収穫品種も増えます。コンパニオンプランツを利用して、無農薬の家庭菜園にチャレンジしてみませんか。