NHKの連続テレビ小説「らんまん」第5週のサブタイトルは「キツネノカミソリ」。夏の里山を歩いていると、森の中に咲くオレンジ色のキツネノカミソリを見かけることがあります。

緑の木々のなかで見る鮮やかなオレンジ色の花がひときわ美しく映え、思わず足を止めて見入ってしまうことも。

今回はキツネノカミソリの魅力や育て方を紹介します。

【NHK朝ドラ】『らんまん』第5週のシーンを彩る「キツネノカミソリ」ってどんな植物?

写真:筆者撮影

  • ヒガンバナ科ヒガンバナ属
  • 球根植物
  • 鱗茎分布:東北地方~四国・九州
  • 草丈:30~50センチ
  • 開花期:8~9月
  • 花色:オレンジ色
  • 参考価格:500~700円前後(3号ポット苗)

キツネノカミソリは木漏れ日が差す半日陰を好む植物。真夏になると里山の雑木林などに咲いているのをよく見かけます。細い茎の先端に咲く数個のオレンジ色の花が鮮やか。

ヒガンバナやリコリスの仲間で、早春にスイセンに似た長い葉を伸ばします。夏に葉が枯れたあと、茎を長く伸ばして先端に花を3~5個ほど開花。

名前の由来は諸説ありますが、葉がなくなったあとに突然花が咲くことから「キツネに化かされているよう」で、シャープな細長い葉が「カミソリ」に似ていることが由来とされています。

また、キツネが住んでいるような林に自生するからとか、花色がキツネの赤茶色い毛皮に似ているからなど、さまざまな説も。

球根は良質なデンプンを含んでいますが毒性があります。誤って食べないように気をつけましょう。