4. 30代・40代が学び直したいことTOP3は「資産形成・生活設計・保険」
冒頭のSMBCの意識調査では、働く30代・40代にたいして「お金について学び直したいか」についても問いかけています。
その結果、全体の6割が「学び直したい」と回答しており、最も意欲が高いのは30代女性(69.2%)であることがわかりました。
なお、学び直したいお金の知識の内訳は以下のとおりです。
4.1 お金について「学び直したいこと」とは
- 1位 資産形成・資産運用:64.3%
- 2位 生活設計(人生設計と人生に必要な資金の計画):46.4%
- 3位 保険・リスク管理(事故・災害・病気などへの備え):40.3%
- 4位 家計管理:33.3%
- 5位 決済方法(キャッシュレス決済手段と方法など):24.2%
- 6位 ローン・クレジットの仕組み:22.9%
- 7位 お金のトラブル:22.2%
- 8位 その他:1.0%
このような世相を受け、インターネットでは資産形成や資産運用に関する学びの場が拡充していますね。場所や時間を選ばず「学ぼうと思えば、いつでも学べる」時代になったことは、高くアンテナを張りながら学び直しをしたい人にとって追い風だといえます。
30代・40代のように年金受給開始まで20~30年以上の期間がある世代の場合、これから老後資金作り始めても十分間に合う年齢です。あとになって後悔しないよう、早め早めに行動していきましょう。
5. 「年金不足は想定内」この現状にどう備えるか
公的年金が老後の収入の土台になることは間違いありませんが、年金だけでは生活費が不足するのは想定内といえます。
あらかじめ想定できることに対して計画的に対処してきた人、してこなかった人では老後格差が生まれるのは避けられません。
- 毎月の収入の中から決まった金額を貯蓄に回せる習慣をつける
- 貯蓄の一部を運用する
- 病気や事故などで収支のバランスが崩れ、運用にお金を回せなくなる事態を回避するため、保険で守りを固める
というように、攻めと守りのバランスを意識しながら、コツコツと年金不足対策に取り組んでいきたいですね。
参考資料
- SMBCコンシューマーファイナンス「30代・40代の金銭感覚についての意識調査2022」
- 厚生労働省「令和3年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」
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日本年金機構「Q年金から介護保険料・国民健康保険料(税)・後期高齢者医療保険料・住民税を特別徴収されるのはどのような人ですか」
尾崎 絵実