配当金や株主優待を目的に株式投資を行っても、日々の株価の変動は気になるものです。長期投資であっても身銭を切って投資しているので、株価が気になるのは仕方ありません。

株価の変動は、企業業績のみならず日本そして世界経済全体の流れからも大きな影響を受けます。そして株価の変動は、株式のリターンに大きな影響を与えます。

よって配当や優待を目的に株式に投資した場合でも、「株価の値上がり・値下がり」は株式のリターンとしては欠かすことができない要因です。

今回は日本郵船(9101)について、配当金や株主優待、株価もあわせた「1年前に100株を買った人の本当のリターン」を確認します。

※記事中で記載の株価は全て終値となっています。
※株式分割の影響は全て遡及修正して株価を調整しています。

【関連記事】【9104】商船三井の株「1年前に買った人」トータル・リターンはいくらか【株主優待・配当金・株価】(2023年4月第2週)

1. 日本郵船の配当金のリターンはいくらか

日本郵船の株式を1年前に買い、持ち続けたとすると、「2023年3月期の中間配当と、2023年3月期の期末配当」の計2回を受け取ることができます。

1/3

出所:日本郵船株式会社「2023年3月期 第3四半期決算短信〔日本基準〕(連結)」

なお、配当基準日を迎えた時点でリターンが確定したとします。

今回の検証では、以下のような想定となります。

  • 株式の取得日:2022年4月18日 
  • 株式の取得価格:3193円(取得日の終値)
  • 2023年3月期・中間配当:350円※
  • 2023年3月期・期末配当(会社予想):160円※
  • 100株ベースの配当金のリターン:5万1000円

※株式分割により調整

それでは次に、株主優待のリターンを計算していきます。

2. 日本郵船の株主優待のリターンはいくらか

2/3

出所:日本郵船「配当・株主優待」

日本郵船は「毎年3月31日現在」で株を保有している投資家に優待を提供しています。

100株以上保有した株主が受け取れる優待は、以下の通り。

2.1 日本郵船の株主優待

  • 飛鳥クルーズ優待割引券 3枚
  • 1枚につき1クルーズ1名10%の割引

飛鳥クルーズの割引優待券は汎用性に欠けるため、優待のリターンは0円とします。

3.  日本郵船の株式投資のトータル・リターンはいくらか

以上、配当金と株主優待のリターンについて振り返ってきました。

次に、株価変動によるリターンを計算します。

  • 株式の取得日:2022年4月18日
  • 株式の取得価格:3193円(取得日の終値)
  • 取得から1年後の日付:2023年4月18日
  • 1年後の株価の終値:3479円
  • 100株ベースの株価変動によるリターン:+2万8600円

そして最後に、トータル・リターンを計算します。

  • 配当金のリターン:5万1000円
  • 株主優待のリターン:0円
  • 株価変動によるリターン:+2万8600円
  • トータル・リターン(金額ベース):+7万9600円
  • トータル・リターン(%ベース):+24.9%

トータル・リターンは金額ベースで+7万9600円でした。

4.  日本郵船の配当金の推移を確認

日本郵船株式の年間リターンは+24.9%でした。

最後に日本郵船の配当金の推移を確認しましょう。

3/3

出所:日本郵船「配当・株主優待」

配当金・株主優待・株価とそれぞれ分解して株式のリターンを確認すると、どの要素がリターンに影響を与えているか一目瞭然となります。

配当金や株主優待を目的に長期視点で投資した場合でも、株価水準を確認して、株式全体としてのリターンも把握しておきましょう。

※読者のご指摘により内容を一部修正しました(2023年5月8日PM12:57)

参考資料