2023年4月10日に日本銀行の総裁・副総裁就任記者会見がおこなわれ、新たに就任した植田総裁は物価の安定を実現したいと述べました。

最近は急激な物価高が続いているため、物価の安定は重要な課題です。特に、年金だけで暮らす高齢世帯は生活費を気にする人も多いでしょう。

では、いま年金で暮らす世帯はいくらの年金をもらっていて、どの程度の支出で生活しているのでしょうか。

本記事では、2023年度にモデル夫婦が受け取る年金額と、生活費との不足額を解説します。高齢世帯の平均貯蓄額も紹介するので、参考にしてみてください。

【厚生年金】「老後に2000万円必要」はウソ?【役所は教えない】年金だけで暮らしていく方法とは

1. 【4月分から】厚生年金の「モデル夫婦」がもらえる年金月額はいくらか

厚生労働省が公表する「令和5年度の年金額改定について」によると、モデル夫婦が2023年度にもらえる年金は月額22万4482円(年約270万円)です。前年度比で+4889円となっています。

出所:厚生労働省「令和5年度の年金額改定について」

モデル夫婦とは、平均年収約527万円で40年間勤務した会社員の夫(妻)と会社員経験のない専業主婦(夫)の夫婦です。

会社員の夫の平均年収が高ければ年金額はこれより高く、平均年収が低ければ年金額は低くなります。

また、専業主婦に会社員や公務員として働いていた期間があれば年金額は増えます。世帯により受給額に差が出ることを覚えておきましょう。