国税庁によると、日本の平均年収は443万円となっています。
平均=多くの方がその年収というわけではなく、高年収の方が平均を引き上げる、あるいは年収が少ない方が平均を引き下げていることも考えられます。
とはいえ、もっとも割合が多いのは年収300万円超400万円以下の913万人(17.4%)です。
また、年収400万円以下の人の割合は55.1%と半数以上にのぼることがわかりました。
そこで今回は、平均年収である約440万円を稼ぎ続けた場合、将来の厚生年金がいくらになるのかをシミュレーションしたいと思います。
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1. 年収440万円の人が受け取る厚生年金は月額約14万6000円
国税庁の「令和3年分 民間給与実態統計調査」によると、給与所得者の平均年収は443万円です。
今後も同じ雇用形態・年収ラインで働くと想定し、年収440万円の人がもらえる厚生年金額をシミュレーションしてみましょう。
1.1 厚生年金の受給額の計算式
- (A)2003年3月以前:平均標準報酬月額×7.5/1000×2003年3月までの加入期間の月数
- (B)2003年4月以降:平均標準報酬額×5.769/1000×2003年4月以降の加入期間の月数
( A + B )× 0.995
※従前額保障で計算する場合
このように加入の時期によって計算式が異なるため、ここではわかりやすく2003年4月以降に加入したとして試算します。
1.2 試算条件
- 2003年4月以降に厚生年金に38年間加入した
- 国民年金は40年間未納なし
- 配偶者や扶養家族はいない
1.3 シミュレーション
上記の計算式にて算出すると、年収440万円で38年間働いた場合、厚生年金は約96万円となりました。
さらに老齢基礎年金(国民年金)の満額79万5000円を足すと、合計で約175万5000円となります。
月額にすると約14万6000円です。
実際には38年間を通して年収440万円であるケースはまれですが、一つの目安となるでしょう。
※昭和21年4月1日以前に生まれた方については、給付乗率が異なります。
※年収÷12で仮の平均標準報酬月額を算出しています。実際には「平均標準報酬月額」「平均標準報酬額」を用いるため、厳密には年収と異なります。
※あくまでも概算のため、実際の受給額とは異なるケースがあります。
※老齢基礎年金は2023年度新規裁定者の基準額です。