4. 18歳からの住まい契約の注意点

18歳からの住まい契約は、賃貸借契約に慣れていない18~19歳が契約者になることを踏まえて慎重に進めたいものです。契約時や入居後において、特に意識しておきたい注意点を3点紹介します。

4.1 印鑑の購入と印鑑登録は早めに

契約者本人となる18~19歳は、それまで親の保護のもとで生活していたこともあって、自分の印鑑を持っていない人が大半です。しかし、賃貸借契約を行う時は、契約書などの書類に署名すると同時に実印での捺印が求められることがあります。

実印とは、居住している市区町村に登録して公的に認められた印鑑のことです。不動産会社から特に指定がなければ認印でも契約できますが、実印を求められるケースは少なくありません。

賃貸借契約がスムーズに進むよう、事前に自分専用の印鑑を購入し、役所での印鑑登録も早めに済ませておきましょう。

4.2 生活費に見合う家賃か契約前に再確認を

部屋を借りて一人暮らしを始めるとなると、賃貸借契約や引越しにかかる初期費用と、入居後の生活費用が必要になります。

初期費用は、部屋の契約費用として家賃の3~5ヶ月分、引越し費用として3~8万円、家具家電をはじめ生活に必要なものの購入費用として15万円前後が目安です。引越し費用は現在の自宅から引越し先までの距離や引越し時期によってかなり変動するので、複数の引越し会社から見積もりを取って検討しましょう。

入居後の生活費用としては、家賃や光熱費、食費、通信費、娯楽費、交通費などがあります。やりくりできるよう事前に毎月の各費用の予算を立てておくと、適切な家賃の目安がつかめるでしょう。

家賃は固定費なので、もし生活が厳しくなったとしても後から削ることができません。契約前に生活費をシミュレーションして、上限金額を決めた上で物件を探すのがおすすめです。

4.3 契約書の内容は細かくチェックしよう

賃貸借契約は、契約金額が大きく支払いも長期にわたるため、契約時に内容をよく把握しておく必要があります。専門用語が多く内容も難しいので内容の確認は時間と労力がかかりますが、後々のトラブルを最小限に抑えるためと考えてしっかりチェックしましょう。

文章の意味が分からない場合や納得できない場合は、契約前に必ず不動産会社に確認します。時間が経って説明された内容を忘れてしまったということがないよう、自分なりに分かりやすい言葉で内容をメモして添付しておくのも1つの方法です。

契約書に署名捺印をした時点で契約は成立します。署名捺印は「この契約内容で了承しました」という意思表示でもあるので、契約書や重要事項説明書の内容すべてに納得できてから行いましょう。

5. まとめ

18歳からの住まい契約によって、初めて親元を離れ独立した生活を始めるのは、成人として自立する大きな一歩です。しかし、快適でトラブルのない生活を送るために、賃貸借契約の流れと入居後に考えられるトラブルや注意点をしっかり押さえておくことが大切になります。

親の同意が不要とはいえ、賃貸借契約は初めてという人が多いでしょう。一人での契約を急がず、周囲と相談しながらじっくりと物件探しを進めてみてはどうでしょう。

※この記事はLIFULL HOME'S 不動産投資コラムより提供を受けたものです。

参考記事

LIFULL HOME'S 不動産投資編集部