労働力不足対策や人口減少対策として外国人労働者や移民を受け入れるより、少ない人数の日本人が豊かに暮らすことを考えるべき、と筆者は考えます。(経済評論家 塚崎公義)
労働力不足は「外国人受け入れ」より「賃上げ」で解決すべき
少子化が止まりません。
新型コロナウイルス感染症を恐れて出産を先送りしている人が多い、というだけならば一時的な現象でしょう。
しかし、ステイホームで出会いが減り男女の交際が減れば、タイムラグを経て婚姻、出産も減るでしょうから、今後についても見通しは決して明るくありません。
一方で、平均寿命は医学の進歩等々で延びていくことが考えられます。よって、少子高齢化は今後も続くと考えざるを得ません。そうなれば、労働力不足は避けられないでしょう。
現役世代の人数が急速に減り、総人口は緩やかに減っていくとすれば、「作る人と使う人」の比率が変化し、よほど労働生産性が向上しない限り労働力不足となりますね。
そして労働生産性については、社会の高齢化によって医療や介護といった機械化困難な需要が増え続けていることから、これも明るい展望は持ちづらいでしょう。