ニデック(旧:日本電産・6594)の2022年後半から2023年4月初旬までの株価は下図のような値動きとなっています。

ニデックの2022年11月末以降の株価の推移(終値ベース:円)2022年11月30日~2023年4月7日1/4

ニデックの2022年11月末以降の株価の推移(終値ベース:円)2022年11月30日~2023年4月7日

出所:各種資料をもとに筆者作成

2022年末にかけてニデックの株価は下落が続いていました。2023年1月には下げ止まりの兆しが見られますが、上昇に転じることはなく、7000円前後で横ばいが続いています。

今回はニデックの株価についてみていきましょう。

※記事中で記載の株価は全て終値となっています。
※株式分割の影響は全て遡及修正して株価を調整しています。

【注目記事】JT(2914)の株「1年前に買った人」トータル・リターンはいくらか【株主優待・配当金・株価】(2023年4月第2週)

1. 【ニデック(旧:日本電産)の株価】円高とともに株安に見舞われた2022年末

2022年11月〜12月にかけては、ニデック自体において株価に影響を与えるような大きな動きはありませんでしたが、株価は終値ベースで11月30日の8534円から12月30日の6839円へ約19.9%下落しました。

この時期はちょうど、為替において円高が進行していた時期です。

ドル円の為替相場の推移:2022年11月30日~2023年4月7日2/4

ドル円の為替相場の推移:2022年11月30日~2023年4月7日

出所:各種資料をもとに筆者作成

ニデックは2023年3月期第2四半期終了時点で売上の80%以上を海外の事業にて得ているなど海外売上比率が高く、為替動向が業績に影響を与えやすい企業です。

円高は円ベースで見た時の売上や利益を圧縮するリスクとなることから、2022年11月〜12月においては株価にネガティブに働いたものと考えられます。

2. 2023年3月期第3四半期決算は好悪材料が併存し材料視されず

ニデックは2023年1月24日に第3四半期決算説明会を行なっていますが、この決算は好材料・悪材料が混ざり合っていたため、株価を動かす要因にならなかったと思われれます。

2023年3月期第3四半期の業績自体は前年同期比で売上高が増加、一方で営業利益が減少しています。

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出所:ニデック株式会社「2023年3月期 第3四半期決算短信〔IFRS〕(連結)」

出所:ニデック株式会社「2023年3月期 第3四半期決算短信〔IFRS〕(連結)」

当期には、今後の業績回復のために進めている構造改革の費用も計上しています。

今後の業績にポジティブに働く可能性を踏まえれば、この費用増は一概にネガティブとはいえません。また、本業以外の要因も含めた税引前利益では増益となっているため、良し悪しどちらもつきづらい内容です。

業績予想も同様で、売上高については上方修正、利益については下方修正しており、こちらも好悪併存する内容となっています。

このような決算結果であったため、1〜2月のニデックの株価は下げ止まった一方で反転することもなく、横ばいが続いたと考えられるでしょう。

3. SVB(シリコンバレーバンク)の破綻とクレディ・スイス買収の波及

2023年3月にはシリコンバレーバンクの破綻やクレディ・スイスの買収がグローバルな金融セクターの株安要因となりました。

3月の初めにシリコンバレーバンクの業績不振を受けて米連邦預金保険公社(FDIC)がSVBの預金や銀行資産を管理すると発表。実質的な銀行の破綻となり、金融セクターの先行き不透明感が高まりました。

さらにその後スイスの大手行クレディ・スイスが業績悪化を背景にUBSに買収されたことで、さらに懸念は拡大しました。

このタイミングでは一時的に金融以外も含めた幅広いセクターの株価が下落しており、ニデックの株価にも波及していると思われます。

一方で、いわゆるリーマンショックのような金融危機に発展しない限りは金融以外のセクターへの影響は限定的であるため、短期間のうちに株価は回復していると考えられます。

4. ニデックの配当や株主優待とは

ニデックは2012年度以降増配を継続していて、2021年度は65円の配当となりました。

次回の配当額予想については公式には発表されていませんが、これまでのトレンドに反して減配となった場合には株価にとってネガティブに働く可能性もあります。

ニデックの配当(1株あたり)推移4/4

ニデックの配当(1株あたり)推移

出所:ニデック株式会社「配当情報」をもとに筆者作成

そのほか、ニデックは株主優待を実施していて、1株から受け取れる優待もあるのが特徴です。いずれも3月31日に株を保有している株主が対象となります(以下株主優待の情報は、株式会社ニデック「株主優待」を参考に記載)。

4.1 ニデック1株でも受け取れるもの

  • 「オルゴール記念館すわのね」の無料入館リーフレット贈呈、及び商品購入時割引特典(来館時5000円以上の商品を購入した場合、購入価格の10%割引、オンラインショップ「オルゴールギャラリー」にて5000円以上の商品を購入の場合10%割引)
  • 長野県諏訪郡にある「【NIDECグループ】グリーンサンホテル」宿泊割引特典

また、株式保有期間3年以上且つ単元株(100株)以上保有の株主は、オルゴールが当たる抽選に応募することができます。

オルゴールについては2023年4月時点では株の保有年数でさらに分けられていて、10年以上株を保有していると高級オルゴール「オルフェウス」 (7.5万~9万円相当)が当たります。

それ以下の場合は「NIDECオリジナル」(5千円相当)が抽選で当たる仕組みです。

増配が続く配当と独自性の強い株主優待は、ニデックの株へ投資する上での魅力の一つと言えるでしょう。

参考資料

宮野 茉莉子