こども政策担当大臣は「こども・子育て政策の強化について(試案) ~次元の異なる少子化対策の実現に向けて~」、いわゆる少子化対策のたたき台を公表しました(2023年3月31日公表)。
それによると児童手当の拡大や出産等の経済的負担の軽減などが挙げられており、今後の少子化対策の動向が気になるところです。
厚生労働省が2023年2月28日に公表した「人口動態統計速報(令和4年12月分)」によれば、去年1年間の出生数は79万9728人となっており、日本の少子化の深刻度は増しています。
今の子育て世帯は金銭的、また仕事・育児環境的にも子育てのしにくさを感じている方もいるでしょう。
今回は子育て世帯に視点をあてて、そのお金事情を紐解いていきます。
子育て世帯の平均年収は600万円台に
まずは厚生労働省「2021年 国民生活基礎調査の概況」より、子育て世帯の平均年収を見ていきましょう。
同調査によれば、18歳未満の児童のいる世帯の2020年の平均所得金額は813万5000円となっています。
子どものいる世帯の平均所得金額
総所得:813万5000円
うち稼働所得:733万4000円(うち雇用者所得695万1000円)
うち児童手当など:14万7000円など
子育て世帯の所得の内訳を見ると、雇用者所得は695万1000円となっており、子育て世帯の平均的な年収は600万円台と言えます。
また、児童手当等は14万7000円となっていました。