2023年2月1日、岸田首相は「女性の社会進出促進」や「企業の人手不足解消」などを実現するためにも、「年収の壁」問題に対応することを国会答弁で発表しました。

パートで働く主婦の方の中には、働く時間を少し増やすよりも、仕事をセーブした方が手元にお金が残るというケースも少なくありません。

パートの年収によって課税対象となる税金の支払いや社会保険の加入義務が変わるため、これらを意識して働く女性は多くいます。

新年度がはじまり働き方を考える方も増えるこの時期、パートの年収の壁についておさらいした上で、女性が「年収の壁」を意識するメリットとデメリットを見ていきましょう。

「パートの年収の壁」についておさらい

パートで働く主婦が一定の年収を超えると、各種税金が課税されたり、厚生年金や国民健康保険への加入義務が発生したりします。

保険料や税金などを支払うと手元に残るお金が減ることもあるため、一定額を超えないように労働時間を調整しながら働くことを「年収の壁」といいます。

そのため、主婦の方の中には店長からシフトを増やしてほしいと頼まれた際に年収の壁を理由に断る方や、年収の壁を考慮してシフトを増やそうか悩まれている方も少なくないでしょう。

年収の壁は「103万円の壁」と「130万円の壁」がよく知られていますが、その他にもいくつかの壁があります。

出所:内閣府男女共同参画書「令和4年版男女共同参画白書」をもとに筆者作成

上記の表のように、年収に応じて税金や保険について細かく定められています。

配偶者と相談しながら我が家にとって最適な働き方を検討してみてくださいね。