2. 長く働けば「繰下げ受給」によって更に年金額を増やせる

繰下げ受給とは、65歳から始まる年金の支給開始時期を遅らせることによって年金額を増やす方法です。

65歳以降も仕事を続け年金に頼らずに生活費を稼げれば、繰下げ受給が可能です。

繰下げ受給によって、年金額は1月当たり0.7%増額します。

支給開始時期は66歳から75歳まで1月単位で選択できるため、年金が必要になればいつでも受け取れます。

出所:日本年金機構「老齢年金ガイド(令和5年度版)」

老齢基礎年金と老齢厚生年金を同時に繰下げることも、一方のみを繰下げることも可能です。

65歳時の年金額を10万円とすると、70歳・75歳まで繰下げたときの年金額は次の通りです。

  • 70歳年金開始:10万円×0.7%×60ヶ月=14万2000円
  • 75歳年金開始:10万円×0.7%×120ヶ月=18万4000円

年金額は最大84%も増やせるため、繰下げ受給は効果的な老後対策と言えるでしょう。