4. 70歳代・遺産に関する本音とは?遺産は「残さない派」も3割超

同調査では「遺産についての考え方」に関する質問があります。70歳代・二人以上世帯の回答結果を見ていきましょう。

4.1 「残したい派」45.2%

  • 老後の世話をしてくれるならば、こどもに財産を残してやりたい・・・14.4%
  • 家業をついでくれるならば、こどもに財産を残してやりたい・・・0.8%
  • 老後の世話をしてくれるか、家業を継ぐか等に関わらず、こどもに財産を残してやりたい・・・33.3%

4.2 「社会に役立てたい派」3.9%

  • 財産を当てにして働かなくなるといけないので、社会・公共の役に立つようにしたい・・・1.2%
  • 財産を残すこどもがいないので、社会・公共の役に立つようにしたい・・・0.9%

4.3 「財産を使い切りたい派」36.0%

  • 財産を残すこどもがいないうえ、自分たちの人生を楽しみたいので、財産を使い切りたい・・・8.5%
  • こどもはいるが、自分たちの人生を楽しみたいので、財産を使い切りたい・・・25.1%

4.4 その他:21.3%

「遺産は残さない」と考える世帯が3割いる一方、70歳代のうち半数は「残したい」と考えていることが分かります。親世代は遺産について、次世代に役立てて欲しいとの考えが多いようです。

5. まとめにかえて

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今回は、70歳代と40歳代の貯蓄事情を比較し、金融資産の高齢化や遺産に関するシニアの本音についても確認しました。

想定外の「争族」にならないためにも、一度「相続」について家族会議をする時間をとってみてもいいかもしれませんね。

生前の家族会議がうまくいけば、後々のトラブルを避けることに繋がるでしょう。元気なうちに「遺言書」に親の想いを記しておくことも一案かもしれませんね。

参考資料

田中 友梨