いま人気の商品だけで、長期投資が完結するとは限らない

Nuthawut Somsuk/shutterstock.com

投資をする際、何を基準に投資対象の金融商品を選ぶでしょうか。特に投資が初めてという方であれば、人気があるかどうかを基準に選ぶことがあるかもしれません。YouTubeやSNSなどでおすすめされている投資信託では、多くの投資家から資金が流入し、人気を集めているものも多くあります。

世間で人気の商品に興味を持って、まず買ってみることは、投資の最初の一歩として意義のある行動だと思います。ただし、投資を長く続けるうえで、気を付けたほうがよいことがあります。それは、いま人気のある商品だからといって、これからも人気であり続けるかどうかはわからないことです。

わかりやすい例として、日本のバブル景気の崩壊があります。1980年代の後半から90年代初めにかけて、不動産投資が活況となり、資産価格は高騰しました。人気のある不動産に投資をして、大きく資産を増やすことを期待した人は多かったのでしょう。しかし、バブルは崩壊し、上がりすぎた不動産価格は大きく値下がりしました。

その他にも、過去にはたとえば新興国の債券の人気が高まる時期がありましたが、人気は長くは続きませんでした。

重要なのは、商品の特性をしっかり理解したうえで、投資をするということです。最初の一歩を踏み出すことは大事ですが、人気があるという理由だけで商品を選ぶと、長く続けていくうちに、知らず知らずリスクを取り過ぎている可能性もあります。投資を長く続けるためには、分散によってリスクを抑えることが重要です。