2. 老齢厚生年金「月額10万円未満の人」は男女別に何割?

次は、厚生労働省年金局の「厚生年金保険・国民年金事業年報 2021(令和3)年度」をもとに、厚生年金の1か月あたりの受給額を見ていきましょう。

実際に男女別で「どのくらいの人」が「どのくらいの年金額」をもらっているのか確認できます。

2.1 老齢厚生年金(老齢基礎年金含む)の男女別受給者数

出所:厚生労働省「厚生年金保険・国民年金事業の概況(令和3年版)」をもとに筆者作成

老齢厚生年金(老齢基礎年金含む)の平均年金月額は14万3965円。

男性の平均年金月額は16万3380円、女性の平均年金月額は10万4686円であり、男性と女性の平均年金月額の差は約6万円です。

今回のテーマとなっている「月額10万円未満の人」は全体で374万9779人となり、全体の割合では約23%になります。

そのうち男性は118万8651人で、その割合は11%と低めです。一方、女性は256万1128人であり、その割合は47.85%。約半分を占めています。

厚生年金の場合、現役時代に収入に応じた年金保険料を納め、それが老後の受給額に影響します。

現在、年金をもらっている方々のうち女性は、結婚後、主婦であったり扶養範囲内のパートで働いていたりした方が多かった世代です。

そういった理由で、個人差・男女差が生じたと考えられます。

ここまでは、現時点で年金の受給権を持つ人たちの受給状況です。

老齢厚生年金は一生涯受給できる大事な収入源ですので、少しでも受給できる金額が増えれば安心です。

そのためには、自分が受け取る予定の年金を早いうちから知り、独自の老後の資金計画を立てておくことが必要です。

どのくらいの年金がもらえるかは「ねんきん定期便」で確認できます。