60~70歳代「ひとり世帯」の貯蓄はいくらか
老後を一人で迎えた場合、十分な退職金や年金がないと、医療費や生活費をまかなうことが難しくなる可能性があります。
実際に60歳代、70歳代のひとり世帯はどのくらい貯蓄しているのでしょうか。
60歳代ひとり世帯の貯蓄(平均・中央値)
金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査[単身世帯調査](令和4年)」によると、60歳代の単身世帯の平均貯蓄額は1388万円です。
平均値が1388万円である一方で、より実態に近い中央値は300万円です。
分布を見ると3000万円以上の貯蓄を保有する世帯が16.9%ありますが、貯蓄ゼロ世帯も28.5%あります。
このように60歳代ひとり世帯の貯蓄額には世帯ごとに格差が大きいことが分かります。
その要因の一つとして、60歳代で定年を迎えて退職金を受け取る人も多いと思いますが、退職金の金額は勤務先や勤続年数によって変動するため、世帯間の経済格差が大きいと予想されます。
70歳代ひとり世帯の貯蓄(平均・中央値)
金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査[単身世帯調査](令和4年)」によると、70歳代の単身世帯の平均貯蓄額は1433万円です。
より実態に近い中央値は485万円です。
貯蓄3000万円以上の世帯は16.1%ですが、貯蓄ゼロ世帯の割合は28.3%あります。
60歳代同様に貯蓄額の両極化が見られるでしょう。