4. 将来の年金受給額は減る見込み
年金にかかる税金や社会保険料も気にしなくてはいけませんが、若い人は、将来年金がちゃんと受給できるか気になる人も多いのではないでしょうか。
厚生労働省が2019年に公表した「2019(令和元)年財政検証結果」によると、約100年後の年金受給額は、2019年度対比で受給水準が80%ほどに減る予定です。
年金受給額の水準を知る代表的な指標に「所得代替率」があります。所得代替率は、年金受給を開始する65歳時点の年金額を、現役世代の手取り収入と比較した割合です。
所得代替率が50%の場合、年金受給額の水準は現役世代の手取り収入の50%となります。2115年までの予想所得代替率は以下のとおりです。
所得代替率の将来の推移
- 2019年度の所得代替率 :61.7%
- 2046年度の所得代替率 :51.9%
- 2115年の所得代替率 :44.5%~51.9%
経済成長などにより所得代替率は変動しますが、原則受給水準は減少する見込みです。
年金が完全に受給できなくなる可能性は極めて低いですが、将来にかけて受給額の水準は減るでしょう。