1. 【年金月額】3年ぶりのプラス改定。標準夫婦では受給額22万円超

早速ですが、3年ぶりにプラス改定となった年金について、厚生労働省の発表内容を確認してみましょう。

出所:厚生労働省「令和5年度の年金額改定についてお知らせします」

 

  • 国民年金:6万6250円(1人分 ※1)
  • 厚生年金:22万4482円(夫婦2人分 ※2)

※1 老齢基礎年金の満額
※2 平均的な収入(平均標準報酬(賞与含む月額換算)43万9000円)で 40年間就業した場合に受け取り始める年金(老齢厚生年金と2人分の老齢基礎年金(満額))の給付水準。

老齢基礎年金の満額とは、国民年金保険料を480月(40年)納付した人が老後に受け取る金額です。2023年度は月額で6万6250円ですね。

また、表にある「厚生年金」の金額はいわゆるモデル年金と言われるもの。「40年間サラリーマンとして月額43万9000円を稼いだ夫の厚生年金と国民年金」と「40年間専業主婦(もしくは自営業など)だった妻」の夫婦2人分の額です。2023年度は月額22万4482円となっています。

前年と比べると、国民年金は1434円の増額で、厚生年金はモデル世帯で4889円の増額です。年額にすると厚生年金のモデル世帯では6万円弱増えます。金額だけを見ると歓迎されるべき改定といえそうですね。

その一方で、ちかごろの物価上昇に対して、十分な引き上げとなっているかどうかは気になる点です。次では年金額が調整される仕組みなどにも触れながら考えていきましょう。