株式市場の振り返り-日経平均株価は続伸、後場に急伸と急落の展開

2017年7月27日(木)の主要指標(カッコ内は前日終値比)

  • 日経平均株価 20,079円(+29円、+0.2%) 続伸
  • TOPIX 1,626.8(+5.9、+0.4%) 続伸
  • 東証マザーズ総合指数 1,184.8(▲5.6、▲0.5%) 3日ぶり反落

東証1部上場銘柄の概況

  • 値上がり銘柄数:991、値下がり銘柄数:884、変わらず:140
  • 値上がり業種数:23、値下がり業種数:10
  • 年初来高値更新銘柄数:163、年初来安値更新銘柄数:2

東証1部の出来高は18億3,716万株、売買代金は2兆5,460億円(概算)となり、いずれも前日より増加しました。NY市場の上昇や第1四半期決算発表の本格化などを手掛かりとして、久しぶりに積極的な動きが見られた結果、売買代金は7月4日以来となる2兆5,000億円超となっています。

まだ高い水準とは言えませんが、徐々に活況感が戻りつつある印象です。

そのような中、日経平均株価は寄り付き後しばらく安く推移したものの、前場の半ば過ぎからは前日終値を挟む攻防となりました。

ところが、後場に入って民進党の蓮舫代表の辞任報道が流れると一気に上昇し始め、一時+126円高まで買われる場面が見られました。しかし、その急上昇も束の間、すぐに前日終値付近まで急落し、結局は小幅上昇の続伸で引けています。

わずか40分間弱で約120円の値幅(この間の高値と安値の差)となり、相場が急変しました。

なお、TOPIXも同じような値動きとなりましたが、日経平均株価より上昇率は大きくなり、取引時間中には年初来高値を更新しています。

東証マザーズ総合指数は3日ぶりの反落、出来高は約4カ月ぶりの低水準

東証マザーズの出来高は5,788万株、売買代金は1,034億円となり、いずれも前日より減少しました。個人投資家の模様眺めが強まったことに加え、大型株市場に資金が流れたこと等から、出来高は6,000万株を下回り、3月31日以来の低水準となっています。売買代金はかろうじて46日連続の1,000億円超を維持しましたが、厳しい閑散相場だったと言えます。

また、総合指数も続落となり、1,200ポイント回復がやや遠のきました。個人投資家の模様眺めがいつになると解消されるかが注目されます。

決算発表後の任天堂と日本電産が急騰、三菱自動車は6日ぶりの反落

個別銘柄では、前日に決算発表を行った銘柄に高騰が目立ち、任天堂(7974)が一時+8%弱上昇する急騰となり、日本電産(6594)も一時+6%超高の急騰で年初来高値を更新しました。

また、東京エレクトロン(8035)も大幅高となり、ソニー(6758)は高値更新となるなど、全般的にハイテク株が買われています。

その他では、日産自動車(7201)、三菱地所(8802)、アドバンテスト(6857)などの上昇が目を引きました。

一方、りそなホールディングス(8308)など銀行株が揃って値を下げ、コマツ(6301)や日立建機(6305)も小幅反落となりました。

また、三菱自動車(7211)も6日ぶりの反落となり、安川電機(6506)も続落となっています。その他では、ピジョン(7956)やオリンパス(7733)の下落が注目されました。

新興市場では、アカツキ(3932)とGunosy(6047)がともに急騰して年初来高値を更新し、メディア工房(3815)は一時ストップ高まで買われました。一方、前日にストップ高で引けたインターネットインフィニティー(6545)は高値更新後に急落して安く引けています。

青山 諭志