2. NHKの財源が「税金」になったら?
そんなことなら、NHKは受信料の制度を廃止して、税金で運営することにすれば良いのです。政府の支出は増えますが、その分は何かの税金の税率を少し引き上げれば良いだけですから、コストは最小限です。
公平性の問題は、所得税の累進課税を強化する、相続税を増税する、消費税の軽減税率を止める、など色々な考え方がありますね。そこは別途議論していけば良いでしょう。
3. 「国営放送」になれば政府の言いなり、は本当か
NHKを税金で運営することになると、政府がNHKの経営に口出しするようになり、政府の言いなりになる可能性がある、と心配している人も多いようですが、そうした心配は無用だと筆者は考えています。
世の中には、「政府が悪い事をするはずがない」と考えている人と、「政府は悪い事をするに違いない」と考えている人がいるはずですね。前者はNHKが政府の言いなりになる事を心配していないでしょうから、後者の方に申し上げます。
「大丈夫です。政府が悪いことをしようと思えば今でもできるのですから。NHKを税金で運営することにしても、今より事態が悪化する事はありませんよ」と。
すでに政府の金で運営されている組織が政府の言いなりになっているか否かを見る、という作業も有益だと思います。
その意味で筆者が注目しているのは、国立大学の教授たちが必ずしも政府に都合の良い発言ばかりしているわけではない、という点です。
仮に国立大学の教授をNHKの役員に選んだとしても、NHKニュースが政府に都合の良い報道ばかりになるとは到底思えないのです。